小泉首相の靖国参拝自粛を求める意見書

 

佐倉市議会議長 押尾豊幸様

 小泉首相は、韓国あるいは中国からの再三の批判や抗議にもかかわらず、靖国神社への参拝を言明しています。
近隣諸国との関係、特に東アジアにおいては過去の戦争の加害者としての立場をいかに認識して行動すべきかは日本外交の基本中の基本でした。
 現在の日中関係の基礎となっている1972年の「日中共同声明」において中国政府は「中日両国国民の友好のために日本国に対する戦争賠償の請求を放棄することを宣言する」と表明し、現在の日中関係が切り開かれました。にもかかわらず「A級戦犯合祀」がなされた「靖国神社」への参拝は、1978年の「日中平和友好条約」及び1998年の「日中共同声明」にも明らかに違反している行為といえます。
 さらに「国及びその機関のいかなる宗教活動も禁止」している日本国憲法第20条3項、及び「宗教活動への公金の支出を禁止」している同89条の明白な違憲行為といえます。これまでも内閣要人の参拝に対して違憲訴訟が繰り返されましたが、ただの一度も「合憲」という判決は出ていません。2004年の福岡地裁においては明確な「違憲」判決が言い渡されました。日本国憲法第99条に則り、小泉首相は参拝を取りやめるべきです。
 小泉首相の靖国参拝強行以後、政府内においても日本の戦争責任に対するあまりに無神経な言動が続いています。5月26日に「A級戦犯はもう罪人ではない」という森岡厚生労働政務官の発言や同28日の「靖国参拝は首相の責務」などという安倍幹事長代理の発言は中国や韓国だけではなく、日本に侵略された歴史を持つアジアの諸国との友好関係にも大きな波紋を投げかけています。
 21世紀の日本はアジアの近隣諸国との平和的共存なしには成り立ちません。日本の安全保障にとって日米同盟以上に近隣のアジア外交が大切であり、真の外交力が試されるときです。

以上の観点から小泉首相の靖国神社参拝を反省、自粛し、速やかにその旨を宣言するよう強く求めます。

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