「全国学力・学習状況調査」への参加を取りやめることを求める意見書

 

 「平成19年度全国学力・学習状況調査」が小6・中3の児童生徒を対象に平成19年4月24日に全国一斉におこなわれます。
「悉皆調査」をおこなうことで子ども達に競争をあおり、子どもと学校の序列化を進める危険性があります。さらに個人情報保護に照らして重大な人権侵害が危惧されます。
 テストの配布、回収、採点、データの集計処理は全て民間業者であるベネッセコーポレーションとNTTデータがおこなうことになっています。ベネッセは受験指導の「進研ゼミ」でNTTデータは「旺文社」と一緒にテスト開発をしている企業であり、共に受験産業に深く関わる民間企業です。
 さらに学力調査は国語と算数・数学のテストの他に質問紙で「一週間に何日学習塾に通っているか」「家の人(保護者・養育者)から大切にされているか」「自分自身への評価」「家庭の文化状況(家に何冊本があるか、インターネットを利用しているか、習い事をしているか)」など私生活に深く関わる個人情報を問うています。
 回答紙には、出席番号や性別、さらに小学校6年生には氏名の記入も義務づけています。
 このことにより、個人情報を受験産業と国が一手に握ることになります。個人情報保護法には「個人情報の収集に先立って利用目的を明示し本人の同意が必要」とされています。従って、テストを受ける子どもの保護者に収集目的を説明し同意を得ることなしに質問紙に回答をさせることは明らかに法令違反となります。
 3月6日におこなわれた文教福祉常任委員会において「参加の決定をおこなったのは誰か、質問紙の内容も含めて問題があるのではないか」との質問があり、教育長は、「決定については教育長の専決でおこなった。個人情報との関わりについての中身は、最近、新聞報道によって知り得た。」と答弁しています。
 参加決定の段階で個人情報保護法に抵触する危険性については全く関知せず、教育委員会における審議も経ずに、国の方針に粛々と準じて決定したことは教育行政の瑕疵であると考えます。
調査に参加するか否かの決定権は各自治体の教育委員会にあります。
市内小中学校の教育に責を負うべき教育長が内容を充分に吟味することなく、参加について専決したことは大きな誤りです。
従って、早急に以下の対応を求め意見書として提出致します。

  1. 平成19年4月24日に行われる第一回調査について参加を取りやめること。
  2. 次年度以降の参加の是非については改めて教育委員会において個人情報の保  
    護の観点も含めて充分な審議を行った上で決定すること。
  3. 決定に際しては、校長会及び現場の教職員との意見交換を充分行うこと、同様 
    に保護者に対しても充分な説明と意見交換を行うこと。

平成19年3月9日

佐倉市議会議長     

佐倉市長
佐倉市教育長
教育委員会 委員長 宛

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