中学歴史・公民教科書採択に関する要望書

 

2009年7月10日

佐倉市教育委員会
 委員長  木村 正久 様
 教育長  葛西 弘子 様

佐倉市王子台3−2−8 マキビルU
さくら・市民ネットワーク        
共同代表  服部かをる  道端園枝

中学歴史・公民教科書採択に関する要望書

 日頃から当市の教育活動にご尽力いただき、感謝申し上げます。
 今年は中学校教科書採択の年であり、今月半ばに開かれる地区協議会の議論を経て、当教育委員会では7月15日の教育委員会会議において採択されると聞いています。
 文部科学省は、昨年の小学校教科書採択に引き続き、中学校教科書採択においても2011年の新学習指導要領完全実施を目前に、新たな検定教科書がない限り、採択手続きを簡略化することもできるとして前回採択した教科書の継続採択を示唆していました。
 ところが、4年前の教科書採択での失敗をきっかけに2つに分裂していた「新しい歴史教科書をつくる会」は『新しい歴史教科書』の発行者である扶桑社とも争いを起こし、急きょ、自由社から『三訂版 新しい歴史教科書』を出すこととなり、昨年4月に検定申請をしました。この自由社版教科書は「欠陥が多く、教科用図書として適切性を欠いている」と言う理由で昨年12月に「不合格」となりました。欠陥箇所は516もあり、その半分以上が「誤り」と「不適切」とされました。自由社は誤りを修正して再提出しましたが、これについても136箇所もの検定意見がつけられました。その後、さらなる修正を行い、三訂版を新編に書名変更し、ようやく年度をこえて今年4月9日に合格したことからも、ずさん極まりないものと言わざるをえません。
 この自由社版教科書と現行の扶桑社版『改訂版 新しい歴史教科書』は、代表執筆者が同じ藤岡信勝氏であり、本文の内容はほとんど同じです。藤岡氏らは扶桑社版教科書の教科書出版差し止め訴訟を起こし、両者は法廷で「右寄りすぎる」「欠陥商品」と言ったなどと不毛の争いを続けています。現行の扶桑社版教科書は、アジア太平洋戦争を美化、神話を史実であるかのように扱い、天皇の権威を強調するなど、事実に反した非科学的な教科書として批判され、前回、ほとんど採択されませんでした。新しく加わった自由社版は扶桑社版以上に戦争や天皇賛美の記述を多くしたとされており、大変問題のある危ない内容となっています。
 以上のことから、私たちは教育の公正・中立と歴史の真実を守るために、自由社版『新編 新しい歴史教科書』と扶桑社版『改訂版 新しい歴史教科書』の双方を当教育委員会において採択することのないよう強く申し入れ、貴職の賢明なご判断をお願いするものです。

以 上

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