「新高齢者医療制度」の見直しを求める意見書

 

 

「新高齢者医療制度」の見直しを求める意見書

 厚生労働省は後期高齢者医療制度」を2012年度末で廃止し、2013年度より導入する予定の新たな高齢者医療制度の概要を発表した。
 75歳以上に関しては200万人を健保組合や協会けんぽに加入させ、それ以外の1200万人を国保に加入させる。国保は75歳で区切って財政を別会計とし、都道府県単位で運営するとされている。それとともに、凍結されていた「70〜74歳の窓口負担2割」を正式に導入する。また現役世代の支援金額の算定方法を、各保険の加入者数を基準とする仕組みから、給与水準に応じた「総報酬割り」に変えることも新制度の柱としている。
 75歳以上の窓口負担を除く医療給付費は、1割を75歳以上の保険料、4割を現役世代が加入する被用者保険などからの「支援金」、5割を国と地方の税金で賄うこととなっている。
厚生労働省の試算によると、窓口負担が2割になる「70〜74歳」の高齢者はもとより、現役世代ともに大幅な医療費・保険料の増加が見込まれている。これにともない、健保組合、共済組合への負担増も顕著となる。長引く不況の中で国民生活の疲弊が続いていること、また8割以上の健保組合が赤字状態であることからも、さらなる負担増は現実的ではない。
 少子高齢化の進展を理由として、一貫して国民の医療費と保険料の増額が行われてきたが、その背景には老人医療費に占める国庫負担の割合を一貫して引き下げてきた政府の方針がある。政権交代後も変化はみられず、今回の新制度発足とされる2013年度においても国費投入額の減額の方針が示された。しかし、内閣府が11月6日発表した「高齢者医療制度に関する世論調査」によると、最多の43.4%が「税金の負担割合を増やすべき」と回答している。高齢者医療への公費投入拡大に国民の理解が広がっている現在、国民一人一人や地方に一方的に負担を押しつける一時しのぎの施策ではなく、将来にわたる社会保障と税の制度の設計をし直すべきである。
 以下強く求めるものである。

  1. 現行の後期高齢者医療制度は速やかに廃止し、老人保険制度に戻すこと
  2. 財源、税制、地方の役割を一体でとらえる議論をもとに、将来にわたる安心できる制度の構築を国民の合意に基づいて作りあげること

平成22年12月22日

佐倉市議会

内閣総理大臣
厚生労働大臣 宛



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