司法修習生に対する給費制の存続を求める意見書

 

 

司法修習生に対する給費制の存続を求める意見書

 2004年12月、司法修習生への給付制を廃止し、修習資金を貸与する制度(貸与制)に切り替えるための改正裁判所法が成立した。同改正にあたっては、衆参両院で付帯決議がなされ、「統一・公平・平等という司法修習の理念が損なわれることがないよう、また、経済的事情から法曹への道を断念する事態を招くことのないよう、法曹養成制度全体の財政支援のあり方も含め、関係機関と十分な協議を行うこと」と明記されたが、同改正法自体に手が加えられることがないまま、本年11月1日の施行期日が迫っている。
 修習生は、司法試験に合格し、1年間の裁判所や検察庁などでの実習を義務付けられ、修習専念義務を負うため、アルバイト等は禁止されている。現在まで国は修習生に対し、研修医と同様に給与を支給してきた。「医師が人の命を守るように、法律家は人の権利や自由を守る」という公共性・公益性の点において共通する社会的役割を果たしており、給費制を打ち切るべきではない。
 2009年11月に日弁連が行ったアンケート調査では、司法修習生1528名のうち53%が奨学金などの債務があり、平均で318万円、最高で1200万円の借金を抱えていることが明らかになった。修習資金が貸与制になれば、さらに276万円から336万円が加算されることになる。しかし、修習を終了しても就職先が決まらない等の理由で弁護士登録をしていない人数が増加しており、リスクや負担の大きさが敬遠されて、法曹志望者が減少している。このままでは経済的事情から法曹への道を断念する人が多くなり、多様な人材を法律家として社会に送り出すことができなくなる。
 従って、国民の権利の守り手を育てるために、司法修習生に対する給付費を存続させるため、裁判所法の改正を強く求める。

平成22年9月22日

佐倉市議会

内閣総理大臣
法務大臣   宛
衆議院議長
参議院議長



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