原子力発電所再稼働に関して国の慎重な対応を求める意見書

 

原子力発電所再稼働に関して国の慎重な対応を求める意見書

 6月16日、野田首相は、福井県に立地する関西電力大飯発電所三号機及び四号機について、「安全性を確認」「地元の同意が得られた」とし、再稼働を正式決定した。
 今回の再稼働決定は、4月6日に定めた安全基準により「安全性が確認された」ことが発端であった。
 しかしながら、この「安全基準」は野田首相はじめ専門的知識を持ち合わせない4名の大臣による、たった3日間の非公開の会合で、あくまでも政治判断として決定されたものである。内容においても福島第1原発事故後の緊急対策とストレステスト(安全評価)の1次評価でよしとし、時間のかかる抜本的対策はすべて先送りとするものであり、安易で拙速な再稼働を認めるものに過ぎない。そもそも、東京電力福島第一原発の大事故の検証も終わっていない段階でのいかなる判断も、正当性の根拠そのものがないと断じざるをえない。
 しかもこの「安全基準」は大飯3・4号機のみではなく国内の全原発の再稼働に適用される。本年4月1日から発足する予定であった原子力規制庁は設置が大幅に遅れ、客観的に監視や評価、規制を行うための組織は従来のままの状況である。このような状況下での大飯3・4号機の再稼働の強行は現在すべてが停止している原発の本格的再稼働のきっかけになることが懸念される。新聞等の世論調査においても国民の多数は再稼働への不安を表明し、今後も大規模地震の発生が確実視される中、安易な安全基準に基づく原発の再稼働は認められるものではない。
 国においては、今回の大飯原発3・4号機の再稼働決定を即座に撤回すること、原子力発電所の再稼働の判断にあたっては、東京電力福島第一原子力発電所大事故の十分な検証を踏まえ、中立性が確保された手続を経て厳格な新基準を策定し、慎重かつ厳密に運用することを強く求める。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。


平成二十四年六月  日
佐 倉 市 議 会

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
経済産業大臣     宛
文部科学大臣
環境大臣


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