「子ども・被災者支援法」が原発事故被災者の生活再建と健康維持を
確実に実現するものになるよう求める意見書

 

「子ども・被災者支援法」が原発事故被災者の生活再建と健康維持を確実に実現するものになるよう求める意見書

 国会では「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進関する法律案」(略称「子
ども・被災者支援法案」)が与野党合意で提出され、成立した。
 本法は第二条第二項で「被災者一人一人が、第八条第一項の支援対象地域における居住、他の地域への移動及び移動前の地域への帰還についての選択を自らの意思によって行うことができるよう、被災者がそのいずれを選択した場合であっても適切に支
援するものでなければならない」と基本理念を謳っている。
「自主避難」を選択した人々も含め、原発事故の影響に苦しむ人々の生活再建の大きな契機となるものと評価するものである。
 そこで本法をより実効性のあるものとするため、以下の点を強く求める。

  1. 「支援対象地域(第八条第一項)」において、「その地域における放射線量が政府による避難に係る指示が行われるべき基準を下回っているが一定の基準以上である地域」とし、その「一定の基準」については「基本方針(第五条第二項)」で政府が定めるとしている。しかし、省令などで定めるのではなく、国会での議論を経て規定すること。

  2. 「医療費減免および医療の提供(第十二条第三項)」において、その対象を「子どもおよび妊婦」に限定し、同条第二項では生涯にわたる定期的な健康診断の対象が「事故当時子どもであった者(胎児である間にその母が当該地域に居住していた者含む)およびこれに準ずる者」としている。しかし、チェルノブイリ原発事故の健康被害が、事故後26年経過した現在も深刻な状態であること、また、長期化する低線量内部被曝の影響は重篤な疾病として発現するまで相当の時間の経過があることが考慮されなければならない。健康診断の保障および医療費の減免は、対象を上掲の「一定の基準」以上の放射線量が計測される地域に居住したことがある一般の「成人」にまで拡大し、「免除」とすべきである。

  3. 同じく第十二条第三項の除外規定では「被ばくに起因しない負傷又は疾病にかかる医療を除いたもの」となっている。被ばくと疾病との因果関係の立証責任は、あくまでも原子力政策を推進してきた国にあることを明記した上で「被曝者手帳」あるいは「健康管理手帳」を交付し、健康に関する情報の本人保管と、定期健康診断、通院・医療行為の無償化、社会保障などを法的に保障することを明記すること。

 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。

平成二十四年六月  日
佐 倉 市 議 会

内閣総理大臣
厚生労働大臣     宛


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