生活保護支給基準引き下げの取りやめを求める意見書

 

生活保護支給基準引き下げの取りやめを求める意見書

 政府は1月29日、生活保護費のうちの「生活扶助」の基準額を本年8月より6.5%引き下げることを閣議決定した。この結果、とりわけ都市部の子どものいる家庭などを中心に最大10%の減額が行われることになる。さらに「期末一時扶助」の見直しや「医療扶助」の減額方針も決まっており、2004年以来の基準額の大幅引き下げとなる。
 今回の引き下げの主たる理由として、「低所得者の生活費より生活扶助が高い逆転現象」が挙げられている。しかし、生活保護の捕捉率はわずか20%で、本来生活保護を受けるべき低所得層の80%が利用できていない。そのような人々と比較して逆転だと論じるのは恣意的で、「引き下げありき」の結論を引き出すための方便と言わざるを得ない。
 さらに、生活保護支給基準の引き下げは、受給者の収入減、生活困窮者の制度利用への道を狭めることのみではなく、次の3点のような国民生活全般への多大な影響が懸念される。
 1つ目は、2007年改定の最低賃金法に生活保護との整合性が明記されたため、最低賃金の引き下げへの道を開くことになる。
 2つ目は、生活保護基準額を参考とする就学援助制度への影響であり、就学援助を受けることの出来ない世帯が増加する。
 3つ目は、生活保護基準額を参考とする住民税非課税限度額への影響であり、非課税世帯から外されれば、連動して保育料、医療費、介護費の負担の増加となる。
 国においては、国民生活の冷静な分析と、慎重な議論・検討を行い、生活保護基準の引き下げを取りやめるよう強く求めるものである。
 


 以上、地方自治法99条の規定により意見書を提出する。

 

平成25年3月25日

佐倉市議会議長

内閣総理大臣
厚生労働大臣  宛
衆議院議長
参議院議長


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