介護保険の「要支援者」への保険給付を継続し、
全国一律の基準を維持することを求める意見書

 

介護保険の「要支援者」への保険給付を継続し、 全国一律の基準を維持することを求める意見書

 9月4日、厚生労働省は、社会保障審議会の介護保険部会で、介護保険で「要支援」と認定された高齢者に対する保険給付(予防給付)を廃止し、2017年度中に市町村に任される「新しい地域支援事業」に完全移行させる方針を確認した。
 「要支援者」が受けられる現行の保険給付は、サービスの種類・内容・運営基準・人員基準・利用料が全国一律で決まっているが、上掲の「新しい地域支援事業」ではすべて市町村に任せられ、「人員・運営基準」もない。しかも、その担い手としてはNPO、ボランティア、民間企業の活用等が謳われ、その上退職後の高齢者を「生活支援の担い手」とし、「高齢者が中心となった地域の支え合い」を構築することを強調している。コスト削減の方向は明らかであり、市町村によりサービスの内容や水準がばらばらとなる地域間格差、大勢としてのサービスの低下、ひいてはサービス提供体制そのものすら危うくなる懸念がある。
 さらに、同審議会では今後「一定以上の所得を有する者の自己負担率を二割に上げる」ことも決定する方針とされるが、その「一定以上」とは「夫婦世帯で年収三百数十万」と想定されており、高齢社会の進展の中、利用者自身によるサービス利用の抑制を招きかねない。
 現在150万人を超える高齢者が「要支援」と認定され、サービスを利用している。そもそも2006年度の制度改正において「要支援」が導入された際、国は「予防重視」を強調したはずである。しかしながら、実際には「要支援1・2」「要介護1」の「軽度」とされる高齢者を対象としたサービスの切り下げが現場では一貫して続いている。ここでさらに「要支援者」を介護保険制度から切り離すことは、国が「予防」そのものを切り捨てることに他ならない。
 これからも高齢化の進展が不可避であるわが国においては、国は責任を放棄せず要支援者への一定水準のサービスを供給するべきと考え、以下、強く要望する。
 1.「要支援者」への保険給付(予防給付)を継続すること
 2.「要支援者」へのサービスを市町村に丸投げすることなく、全国一律の基準を維持すること

地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。

平成二十五年十月一日

佐 倉 市 議 会

内閣総理大臣
厚生労働大臣
衆議院議長    宛
参議院議長


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