原発事故による自主避難者への避難先住宅の
無償提供の継続を求める意見書

 

原発事故による自主避難者への避難先住宅の無償提供の継続を求める意見書

 福島原発事故から4年3カ月が経過した。未だ、13万人もの人々がふるさとを追われ、家族や地域が分断されたまま、避難生活を強いられている。このうち、約3万3000人が、政府が指定した避難区域外から避難している、いわゆる「自主避難者」である。
 6月15日、福島県は「自主避難者」への避難先住宅の無償提供を2016年度で打ち切る方針を決定した。
 自主避難者は、「自主」と呼ばれているが、決して自ら望んで避難生活を選んだわけではない。放射能による健康被害に不安を持ち、避難を選択せざるを得なかったという点では、避難指示区域からの避難者と変わるものではない。自主避難者の多くは子ども連れであり、災害救助法に基づく無償住宅の提供を各自治体から受けて生活している。
 自主避難者の多くが、仕事を失ったり、子どもの転校や、家族が別れての生活を強いられており、精神的・経済的負担は計り知れない。しかしながら、東京電力から受けている賠償額は不十分であり、生活費増加分や交通費すら十分に支払われていないのが現状である。そのような中で、自治体から無償で提供されている住宅は、避難生活を続けるための重要な支えとなっている。提供打ち切り後も避難生活の継続を選択すれば、家賃負担がのしかかり、たちまち経済的困窮に立たされることは論をまたない。
 2012年に国会にて全会一致で成立した「原発事故子ども・被災者支援法」は、被災者が被災地に残るか避難するか、被災地に帰還するかの「いずれを選択した場合であっても適切に支援するものでなければならない」として、被災者の立場の如何に関わらず等しく支援・救済を図ることを求めている。今回の福島県の対応は、「子ども・被災者支援法」の理念から大きく逸脱していることから、抜本的な改善策として、以下を強く求めるものである。 

  1. 政府は、福島県との協議を早急に行い、現在2016年3月末までとなっている原発事故避難者へのみなし仮設住宅を含む仮設住宅等の供与期限を速やかに延長すること。
  2. 上記の供与期間の延長においては、2017年3月末をもって、避難指示区域外からの避難者に対する供与を打ち切る方針としないこと。
  3. 政府は、子ども被災者支援法第9条が、移動先における住宅の確保に関する施策について必要な措置を講ずるものとすると定めていることに鑑み、福島県内外の避難者の避難先での住宅問題について、直ちに十分な実態調査を行い、仮設住宅等の供与期限の延長及び新たな立法措置を含む今後の住宅政策に反映させること。

 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
 
 平成27年7月7日
                               佐倉市議会
内閣総理大臣、復興大臣、国土交通大臣   
福島県知事、衆議院議長、参議院議長    宛

 

 







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