自衛隊の海外派兵を前提とした防衛予算拡大を見直すよう求める意見書

 

自衛隊の海外派兵を前提とした防衛予算拡大を見直すよう求める意見書

 新聞報道によると、防衛省は2016年度予算の概算要求で過去最大の5兆911億円を計上したとされる。
 列挙されている主要装備は2013年策定の防衛大綱と中期防衛力整備計画(中期防)に基づくものと説明されているが、オスプレイ12機、次期主力戦闘機F35を6機、機動戦闘車36両、新型空中給油機、イージス鑑の新造、対潜水艦哨戒ヘリはこれまでをはるかに上回る17機、と明らかに、防衛型装備から攻撃型装備に大転換した内容となっている。
 2012年まで「防衛白書」にも「差し迫った脅威は存在しない」と明記され、わが国の防衛予算は年々漸減されてきた。しかし、第二次安倍内閣発足後、防衛予算は増額の一途をたどっている。これは「安全保障環境の変化」を名目にした集団的自衛権行使の容認、日米ガイドラインの改訂、そして安全保障関連法案の提出と、期を一にしている。戦後70年間守ってきた専守防衛の衣を脱ぎ捨て、憲法違反を犯してまでも米国の自衛隊派兵要請に隷従する、安倍政権の意思を明確に反映した概算要求と言わざるをえない。
 一方、安全保障関連法案の閣議決定直後に、法案成立を見越しての自衛隊部隊運用計画案を防衛省統合幕僚監部が作成し、各指揮官参加の会議で活用していた事実が先般明らかになった。審議中の法案の成立を前提としていること、さらにその内容は国会で一切説明されていないものを含んでいることなど、国会軽視もはなはだしい。このような戦前の軍部独走につながりかねない事態を、防衛予算が裏打ちするようなことがあってはならない。
 更に、参議院特別委員会では、米国の「アーミテ−ジ・ナイレポート」が求める集団的自衛権の行使を、安保関連法案が忠実に踏襲していることが指摘された。米国の新聞「スターズ・&・ストライプス」は、「2016年のアメリカ防衛予算は、日本の安保法案が可決されるという前提で、削減されることがはっきりした」と報じている。安倍政権が押し進める安保法制、及び防衛予算の増額はアメリカのリクエストに応えるためということがいよいよ明白になった。
 一方、福祉、医療、教育という生活を支える国家予算の削減で、苦しむ国民が激増している。子どもの6人に一人が貧困家庭で、朝食も食べられない子が増えているという現状で、軍事予算の肥大化は許されるものではない。
 よって、今回の防衛予算の概算要求の撤回と抜本的見直しを強く求める。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 
 平成27年9月24日
                               佐倉市議会

内閣総理大臣 防衛大臣 衆議院議長 参議院議長    宛

 

 







top
戻る