歯止めなき防衛予算拡大の見直しを求める意見書

 

歯止めなき防衛予算拡大の見直しを求める意見書

 防衛省は8月31日、2019年度の予算概算要求を発表し、総額5兆2,986億円という7年連続での「過去最大規模」の更新が明らかになった。一方で1千兆円以上の借金を抱え、国民の生命と生活に直結する社会保障費の無慈悲な圧縮を続けながら、防衛予算を増額させ続けることは、納税者として容認できない。
本年末には「防衛大綱」と「中期防衛力整備計画」が見直される。これまでの安倍政権下での軍拡路線から、さらなる軍事大国化が目論まれると考えられる。今回の概算要求には、イージス・アショア取得、陸海空の区分けを超えた「クロス・ドメイン(領域横断)」構想など、その方向性が色濃く表れている。
南北首脳会談、米朝首脳会談があり、朝鮮半島を軸とする東アジアの安全保障環境は明らかに緊張緩和の方向に向かっている。我が国においても、北朝鮮の弾道ミサイル対策として各地に展開されていたPAC−3の撤収が行われたばかりである。にもかかわらず、概算要求に先立つ「防衛白書」では北朝鮮の核とミサイルについて、「これまでにない重大かつ差し迫った脅威」などと的外れな脅威を煽り、2,352億円という法外な税金をイージス・アショアの初期整備につぎ込み、その他導入以来最大規模のミサイル防衛関連予算を計上することを正当化しようとしている。政府の説明責任の放棄、主権者・納税者を愚弄する行為にほかならない。
さらに、宇宙、サイバー空間、電磁波領域など、国民には可視化し得ない領域での軍拡も露骨に組み込まれている。宇宙関連経費は倍増以上、さらに戦闘機の電子戦能力の向上やネットワーク電子戦システムなど、その費用対効果も不明な項目が列挙されている。
この概算要求の延長上に新たな「防衛大綱」と「中期防衛力整備計画」が策定されるならば、トランプ政権が要求する「米国製高額兵器大量購入」と相まって、軍事的合理性皆無の税金空費が常態化しかねない。
政府、防衛省においては、国際的な安全保障環境を冷静に判断し、米国製兵器の購入実績のみを優先するのではなく、原資が国民の血税であることを念頭に置いた適正かつ、厳正な予算策定に努めることを強く求める。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


  平成30年9月26日
  佐 倉 市 議 会
 内閣総理大臣   
 防衛大臣     宛
 外務大臣
       

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