2008年度予算編成に対する要望・政策提案

 

佐倉市長 蕨 和雄 様

 さくら・市民ネットワークは、「政治をあなたまかせにせず、我がことと考える人をひとりでも多く増やす」ことをめざし、21年前から議会に私たちの代理人となる議員を送り、市民活動を通して見えてきた課題に対し、政策提案してきました。   
 近年、国の行財政改革に伴ってさまざまな制度改定が行われ、社会的格差が拡大しています。「三位一体」の改革は、地方自治体にとっては分権を進める税財源の拡大につながるどころか厳しい財政運営を強いられ、住民にとっても住民税の一律フラット化や定率減税の廃止により、多くの世帯で負担増となりました。大企業が法人税減税や規制緩和等の優遇策による恩恵を受けている一方で、「改革」の痛みが福祉や医療の制度改定によるサービスの切り捨てや自己負担増という形で住民を直撃しています。今まさに「住民福祉の向上」を使命とする自治体の役割が問われているといっても過言ではありません。 
 今年もさくら・市民ネットワークでは、調査活動や市民団体・住民等、各方面から寄せられた声を取り入れ、「平和憲法を守り、人権の尊重や自然環境保護、また、当事者の立場に立ったきめ細かな福祉施策」という視点に立ち、予算要望・政策提案書を作成しました。次年度の予算編成にあたり、これら私たちの要望が反映されるよう十分検討し、実現にご尽力くださることを期待しています。

2007年8月28日
市民ネットワーク 議員団
工藤啓子
入江晶子
伊藤壽子
五十嵐智美
さくら・市民ネットワーク
代表 道端園枝


市民参加・情報公開
  1. 市民自治基本条例をつくる。策定にあたっては、パブリックインボルブメントの手法を用いる。

  2. 人権推進課が行っている講師派遣事業を市政全般に広げ、市民活動を支援する。

  3. 「佐倉市市民協働の推進に関する条例」に基づく市民協働事業は、NPOやワーカーズ・コレクティブなどの市民事業やコミュニティビジネスの支援策をはかる「市民提案型」に一本化する。

  4. どの部署も徹底した情報提供に努める。

  5. 全庁的に情報公開条例、個人情報保護条例についての職員研修を行い、正しく理解する。

  6. 本会議をインターネットで同時配信する。CATVによる放映は継続する。

  7. 市のホームページは誰もが検索しやすいように一新し、要綱等資料や議会・審議会の議事録も即時に掲載する。

  8. 会議の傍聴に人数制限をしない。資料は全員に配布し、回収しない。また、傍聴者に氏名以外の個人情報を求めない。公開する会議の情報を速やかに知らせる。

行財政改革
  1. 集中改革プランについては抜本的に見直し、市民本位の行財政改革につながる計画にする。

  2. 補助金や助成金などの交付については、1年ごとに査定し、見直しをする第三者機関を設置する。

  3. 特別職と議員の政治倫理条例をつくる。

  4. 公共事業発注にあたっては、事業費(委託費、工事費等)の積算価格を精査し、原則として一般競争入札にする。公契約における「ダンピング」防止の観点から、従来の「価格入札」を「政策入札」に転換するために、「自治体公契約条例」を制定する。職員には常に公金の使途に関する研修を行う。

  5. 志津霊園問題については、道路開通の是非についてタウンミーティングを開き、市民意見を聞き、反映させる。

  6. 出張所、支所機能を充実させ、福祉関係の手続きもできるようにする。

  7. 自治会・町内会等の地縁組織団体の自主性・自発性を尊重し、行政の下請け機関としない。

  8. 寺崎特定土地区画整理事業については、行政文化用地の取得を撤回する。他の土地区画整理事業に関してはリスク情報を開示し、見直しをする。

  9. 住民基本台帳ネットワークシステムから離脱する。

  10. 保育園、幼稚園、図書館、公民館には、指定管理者制度を導入しない。

  11. 指定管理者制度を導入した施設を市民とともに検証する制度をつくる。これ以上、指定管理者制度は導入しない。

  12. 市民サービスの低下につながる急激な職員削減は行わない。

まちづくり
  1. すべてのまちづくりは、環境の視点、ユニバーサルデザインの観点から行う。

  2. 歩行者の安全確保のため、歩道の整備を促進する。歩行者や自転車優先の生活道路には歩行者・自転車優先表示をつけ、車の制限速度を設ける。大型車両の乗り入れを禁止する。

  3. ミニ開発や乱開発を防ぐため、「佐倉市開発行為等の規制に関する条例」や宅地開発指導要綱などの見直しを早急に行う。事業者に対して実効性ある行政指導が行える制度づくりに取り組む。

  4. 宅地開発については、近隣住民に十分説明責任を果たすよう事業者に求める。また 中高層建築物の紛争斡旋と同じシステムをつくる。

  5. 防災上の観点から、行き止まり道路、ループ状の道路は許可しないよう「開発指導要綱」を見直す。

  6. 谷津環境保全指針を発展させ、里山保全条例を制定し、相続税、固定資産税などの減免制度を創設する。

  7. 上座公園の斜面緑地は借り上げ、宿内公園は継続的に借り上げ、保存する。

  8. 市内の公共交通網を見直し、ディマンド、スクールバス併用型のバス導入を検討する。

  9. 「佐倉市土地区画整理事業の助成に関する条例施行規則」に三分の一条項を再び盛り込む。

環境
  1. 新たな水資源に頼らないで済むよう、地域循環を含めた「水の総合政策」をつくる。

  2. 八ッ場ダム事業から撤退する。

  3. 佐倉市残土条例は、規制を後退させず、改良土の扱いについては、国や県において緩和されても厳しい対応をする。

  4. 佐倉市残土条例においては山砂を用いた特定事業であっても、住民への事前説明を義務づける。

  5. 土壌汚染・地下水汚染対策のため、市内の地歴マップを作成する。

  6. アスベスト、ダイオキシン・農薬等の環境ホルモン(内分泌かく乱物質)については、常に情報収集し、可能な限りその影響を最小限にするよう対策を講じる。また、解体時のアスベスト対策の助成制度を設ける。

  7. 社寺林をはじめ、残された緑地の保全対策をさらにすすめる。

  8. 直ちに国内のすべての原子力発電所の安全管理の再点検を行うよう国に求める。

  9. 地震など危機管理の点ではもっとも危険な施設である原子力発電所を縮小するよう国に求める。
    再処理・高速増殖炉、高レベル廃棄物処理など、国が推進を強行している「核燃料サイクル」を中心とする国の原子力政策を根本から見直し、原子力に頼らない自然・新エネルギー政策の推進を国に求める。

  10. エネルギーの地域循環を目指し、太陽光、風力、コ・ジェネなど、自然エネルギーの活用をさらにすすめる。そのための助成制度を設ける。

  11. 車社会からの離脱のため「ノーカーデー」を設け、乗りあわせの提案をする。

  12. びん・カンはコンテナ回収する。ペンキなどの有害ごみの収集日を設ける。粗大ごみは大型のものと規定し、雑介類は一般ごみに分類する。

  13. 優先的にごみの減量化対策に取り組み、拙速な一般ごみ有料化を導入しない。有料化については、市民の意見を反映させるためにタウンミーティングなどを地区ごとに開催する。

  14. 廃食油からせっけん及び燃料等へのリサイクルをすすめ、公共施設で使用する。

  15. 電磁波問題では、「慎重なる回避」策をとり、学校や公共施設での電磁波被爆を極力減らす。保育園や学校周辺には変電所や携帯電話中継塔などを設置しないよう、制度化する。また、携帯電話が脳に与える害を子どもたちに正しく伝える。

  16. 印旛沼汚濁の大きな原因の一つは、側溝からの排水(洗車などの洗剤や殺虫剤等の流入)であることを市民に正しく伝える。

  17. (仮称)佐倉西部自然公園の全体計画を早急に策定する。策定にあたっては、「自然環境保全」を基本理念にゾーニングをすすめる。

子ども・教育
  1. 公立の保育園・幼稚園を民営化せず、直営を堅持する。

  2. 公立保育園の保育環境を低下させないようにする。定員増や職員配置などについては、慎重に対応する。国や県からの財源措置の削減にあたっては、市が十分な予算措置を行い、環境整備にあたる。
    待機児童ゼロを目指し、公立園を新設する。

  3. 民間保育園の保育環境を随時チェックし、県との連携で必要な助言・指導を行う。
    特に白銀に新設される民間園に対しては、重点的に行う。また、民間保育園への補助金については、必要かつ十分な財源保障をする。

  4. 一時保育の拡充を行う。

  5. 学童保育や児童センターに指定管理者制度を導入しない。

  6. 乳幼児医療費無料化の拡充をし、通院時の自己負担金200円を廃止する。

  7. 児童扶養手当の国負担削減分の補てんを市が行う。

  8. 平成21年度までの「次世代育成支援行動計画」に定められた項目や目標事業量について、実現に向けての具体的な方策を示す。特に、休日保育や病後時保育などの特別保育の実施について、早急に検討する。

  9. 小・中学校施設の耐震化を計画通りにすすめる。

  10. 全国学力・学習状況調査に参加しない。

  11. 「子どもの権利条約」の理解と浸透をはかるため、「子どもへの暴力防止プログラム(CAP)」を教職員研修、授業、PTA活動に取り入れる。また、「子ども人権」条例の制定を目指し、研究をすすめる。

  12. 子どもが抱えている課題をトータルに把握し支援するため、中学校にスクールカウンセラーではなく、スクールソーシャルワーカーを配置する。

  13. 各地区にヤングプラザのような、若者・子どもたちの居場所を増やす。

  14. 通常学級において、支援を必要とする子どもが在籍する場合、本人及び保護者の求めに応じて介助補佐員を配置する。本人や保護者の了解なしに、特別支援個別計画の作成をせず、取り出し授業も行わない。

  15. 障がいを持つ子の就学先の決定については、本人や保護者の望まない学校への入学を強いることはしない。

福祉
  1. 介護保険について

    (1)市民の不安を解消するため十分市民に説明し、引き続き会議や資料の公開に努める。

    (2)地域包括支援センターを十分に機能させる。
        @介護予防のケアプランを作成するにあったては、専門職として本人の要望に基づくだけでなく、本当の介護予防になるケアプランを作り、本人や家族の納得を得るようにする。
        A主任ケアマネージャーは困難ケアの相談にのり、民間ケアマネージャーではできない支援を行う。
        B社会福祉士の配置を基準通りにし、保健・福祉・介護の総合的な相談にのる。

    (3)介護予防拠点を各生活圏域に早急に設置し、循環バス等をアクセスの手段として整備する。

    (4)介護予防を確実に行うため、65歳以上の基本健康診査は無料にする。

    (5)特定高齢者把握のための基本調査のアンケート用紙を65歳以上の高齢者全員に郵送し、回収率を上げる。

    (6)介護相談員が施設だけでなく在宅の高齢者の権利擁護の活動も行えるよう、人員を増やし研修を充実させる。
  2. 障がい者の雇用を促進するために早急にジョブコーチ制度を導入するとともに、市が率先して雇用の場をつくる。

  3. 高齢者虐待防止法に基づき、相談窓口を広く知らせ、市の責務を十分に果たす。

  4. 高齢者、障がい者、DV被害者等を支援する居住サポート事業の施策を具体的に行う。

  5. 福祉ボランティアやその団体の活動の場として、余裕教室等既存の公共施設を無料あるいは低廉な料金で開放する。

  6. 生活保護は、本当に困っている人が受けられないことがないよう、きめ細かに対応する。

  7. 障がいのある人の地域生活を支援するために、地域生活支援事業の拡充をはかる。

  8. 後期高齢者医療制度による高齢者負担を軽減するよう、国や県に求める。

女性
  1. 男女平等教育の推進の一つとして、中学校における男女混合名簿の実施をさらに推進する。また、教職員及び市職員に対し、男女平等教育の研修を行う。

  2. 審議会、各種委員会(農業委員会も含む)において、メンバーの男女比率を同じにする。

  3. 女性職員の管理職への登用をすすめる。

  4. DVに悩む女性たちのため、カウンセリングや財政支援などきめ細かな支援体制をさらにすすめる。

  5. 「ミウズ」が男女平等参画センターとしての機能を果たしているか、検証する。

  6. 男女がともに働き、子育てができるよう、保育園や学童保育などの子育て環境を充実させる。

  7. 一人親家庭に対し、安心して暮らせる支援策を早急に講じる。

食と農
  1. 水田の農薬空中散布をやめ、農薬に頼らない農法をすすめ、佐倉市の農産物の優位性を高める。

  2. 有機農業推進計画をつくる。

  3. イネの不耕起移植栽培、冬期湛水を奨励し、取り組む生産者を支援する。

  4. 食の安全・地場農産物の利用拡大・有機農業をすすめるために、「佐倉市農業を考える会」を活用 
    する。会として、下志津畔田の自然公園構想に農地保全のアイデアを出し、積極的に関わる。

  5. 佐倉市は「遺伝子組み換え食品を使わない、遺伝子組み換え作物を作らせない宣言」をする。

  6. ポジティブリスト制度に関して、農薬被害を受けた生産者から申し出があった場合、農作物の農薬検出検査を行う。

平和・人権
  1. 2008年度策定予定の「第2期佐倉市人権推進指針」については 関係各課との連絡協議が明確になるようにする。さらに、タウンミーティング等で広く市民意見を集め、指針の中に盛り込むよう努める。

  2. 人権に関する総合相談窓口を開設し、問題解決に向けて担当課との連携をはかる。

  3. 学校教育の中で人権や平和の問題に積極的に取り組み、推進する。

  4. 市内で行われる自衛隊演習訓練に対しては中止を求める。

  5. 武力による紛争解決を一切否定する「非戦平和都市宣言」を行う。

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