2009年度予算編成に対する要望・政策提案

 

佐倉市長 蕨 和雄 様

 2008年9月1日

 日頃より、市政の運営にご尽力いただき感謝申し上げます。
 今年4月、75歳以上を対象にした後期高齢者医療制度がはじまりました。自治体や当事者である高齢者の意見を反映しにくい広域連合が組織され、保険料は年金から天引き、さらに今後も保険料の値上げが見込まれる等々、まさに高齢者差別の問題のある制度です。この後期高齢者医療制度をはじめ、国は財政危機だけを打開しようとさまざまな社会保障費を削り、地方交付税を削ってきました。その結果、自治体の財政力格差が拡大し、住民への負担増とサービスの縮小をもたらしています。とりわけ経済的に困窮している住民にとって、公的な支援は最後の命綱です。若者が将来に希望がもてる地域社会をつくっていくためにも、国の誤った政策に対して、自治体としてきちんと声をあげていくことこそ、真の「地方分権」につながると考えます。いま何よりも自治体には積極的な姿勢が求められています。
今年もさくら・市民ネットワークでは、調査活動や市民団体・住民等、各方面から寄せられた声を取り入れ、「平和憲法を守り、人権の尊重や自然環境保護、また当事者の立場に立ったきめ細かな福祉施策」という視点に立ち、予算要望・政策提案を作成しました。次年度の予算編成にあたり、これら私たちの要望が反映されるよう、ご尽力くださることを期待しています。



市民ネットワーク 議員団
入江 晶子
工藤 啓子
伊藤 壽子
 五十嵐智美
さくら・市民ネットワーク
代表 道端園枝


市民参加・情報公開
  1. 市民自治基本条例をつくる。策定にあたっては、パブリックインボルブメントの手法を用いる。

  2. 自治人権推進課が行っている講師派遣事業を市政全般に広げ、市民活動を支援する。

  3. 「佐倉市市民協働の推進に関する条例」に基づく市民協働事業は、NPOやワーカーズ・コレクティブなどの市民事業やコミュニティービジネスの支援策をはかる「市民提案型」に一本化する。

  4. 全庁的に情報公開条例、個人情報保護条例についての職員研修を行い、正しく理解する。

  5. 全庁的に情報公開条例、個人情報保護条例についての職員研修を行い、正しく理解する。

  6. 本会議をインターネットで同時配信する。CATVによる放映は編集せず、討論も含めて行う。

  7. 市のホームページは、初心者でも検索しやすいように、他市や県のホームページを参考にし、市民の声を取り入れ創意工夫する。議会・審議会等の議事録や資料もできるだけ早く掲載する。要綱を例規類集で扱い、ホームページには条例・規則・要綱の未更新状況を新規、改正、廃止ごとに掲載する。

  8. 会議の傍聴に人数制限をしない。資料は全員に配布し、回収しない。また、傍聴者に氏名以外の個人情報を求めない。非公開の会議も含め、会議の開催情報を速やかに知らせる。

  9. パブリックコメントは担当課だけで検討するのではなく、審議会等に戻し、再検討する。

  10. 次期総合計画策定にあたっては、市内5地域でタウンミーティングを行い、出された意見を反映させる。

行財政改革
  1. 法人市民税の課税については、一律の標準税率をやめ、企業の資本金に応じて段階的に設定する。

  2. 集中改革プランは、抜本的に見直す。

  3. 補助金や助成金などの交付については、我孫子方式を採用し、ゼロから見直しをする市民参加の第三者機関を設置する。

  4. 「価格入札」から「政策入札」への転換を検討する。低入札価格の実態調査を行い、ダンピング防止の観点から、低入札価格調査の対象範囲や最低制限価格制度について再検討する。

  5. 志津霊園問題については、情報公開を徹底し、寺との交渉の過程を明らかにする。道路開通の是非についてタウンミーティングを開き、市民意見を反映させる。

  6. 市民協働の名の下に自治会・町内会に行政の下請け機能を担わせることはしない。

  7. 寺崎土地区画整理事業について、都市機構の25年ニュータウン事業撤退の影響も含めてリスク情報を開示する。他の土地区画整理事業に関してもリスク情報を開示し、見直しをする。

  8. 住民基本台帳ネットワークシステムから離脱する。

  9. 保育園、幼稚園、図書館、公民館には、指定管理者制度を導入しない。

  10. 指定管理者制度を導入した施設を市民とともに検証する制度をつくる。これ以上指定管理者制度は導入しない。

  11. 市民サービスの低下につながる急激な職員削減はしない。

  12. 「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」にのっとり、臨時職員の待遇改善をはかる。

まちづくり
  1. すべてのまちづくりは、環境の視点、ユニバーサルデザインの観点から行う。

  2. 歩行者の安全確保のため、歩道の整備を促進する。歩行者や自転車優先の生活道路には歩行者・自転車優先表示をつけ、車の制限速度を設ける。大型車両の乗り入れを禁止する。

  3. 市街化調整区域の宅地開発については、条例改正前に許可され継続している事業、あるいは事業の継続が困難になっている場合についても、責任のある対応を事業者に求める。

  4. 宅地開発については、近隣住民に十分説明責任を果たすよう事業者に求める。また、中高層建築物の紛争斡旋と同じシステムをつくる。

  5. 防災上の観点から、行き止まり道路、ループ状の道路は許可しないよう「宅地開発指導要綱」を見直す。

  6. 谷津環境保全指針を発展させ、里山保全条例を制定し、相続税、固定資産税などの減免制度を創設する。

  7. 上座公園の斜面緑地は借り上げ、宿内公園は継続的に借り上げ、保存する。

  8. 市内の公共交通網を見直し、ディマンド、スクールバス併用型のバス導入を検討する。

  9. 公共交通会議において、利用者の意見を十分反映させる。

環 境
  1. 新たな水資源に頼らないですむよう、地域循環を含めた「水の総合政策」をつくる。

  2. 八ッ場ダム事業と霞ヶ浦導水事業から撤退する。

  3. 佐倉市残土条例は、規制を後退させず、改良土の扱いについては、国や県において緩和されても厳しい対応をする。

  4. 佐倉市残土条例施工規則第6条(事前説明の適用除外)を削除し、すべての土地の埋め立て行為に住民への事前説明を義務付ける。

  5. アスベスト、ダイオキシン・農薬等の環境ホルモン(内分泌かく乱物質)については、常に情報収集し、可能な限りその影響を最小限にするよう対策を講じる。また、解体時のアスベスト対策の助成制度を設ける。

  6. アレルギーや化学物質過敏症の一因とも言われる農薬については、19年度の国からの通知「住宅地等における農薬使用について」のリーフレットを作成して農業生産者、造園業者や各家庭に知らせ、家庭内の殺虫剤の危険性についても周知徹底させる。また、健康被害等の相談窓口を設け、情報を全庁的に共有し、対策を講じる。

  7. 社寺林をはじめ、残された緑地の保全対策をさらにすすめる。

  8. 全国の原子力発電所の耐震基準を厳しく見直すよう国に求める。

  9. 一日で原子力発電所1基、1年分の放射能を排出する六ヶ所再処理工場の本格稼動を中止するよう国に強く求める。また、原子力に頼らない自然・新エネルギー政策の推進を国に求める。

  10. 太陽光発電パネル設置への助成制度を設けるなど自然エネルギーの活用をさらにすすめる。

  11. 車社会からの離脱のため「ノーカーデイ」を設け、乗りあわせの提案をする。

  12. びん・カンはコンテナ回収する。ペンキなどの有害ごみの収集日を設ける。粗大ごみは大型のものと規定し、雑介類は一般ごみに分類する。

  13. 優先的にごみの減量化対策に取り組み、拙速な一般ごみ有料化を導入しない。検討にあたっては、市民の意見を反映させるためにタウンミーティングなどを地区ごとに開催する。

  14. 廃食油からせっけん及びBDF等へのリサイクルをすすめ、公共施設で使用する。

  15. 電磁波問題では、「慎重なる回避」策をとり、学校や公共施設での電磁波被曝を極力減らす。
    学校や保育園周辺には変電所や携帯電話中継塔などを設置できないよう制度化する。また、携帯電話が脳に与える害を子どもたちに正しく伝える。

  16. 印旛沼汚濁の最大の原因は、自然系汚濁(@洗車などの洗剤や殺虫剤等の流入によるもの A農薬や化学肥料の使用など)であることを市民や農家、また中小の事業者にも周知徹底し、軽減策を講ずるよう求める。

  17. (仮称)佐倉西部自然公園整備検討会を継続させ、十分な時間をかけて自然環境保全を基本理
    念とした計画を策定する。

子ども・教育
  1. 公立の保育園・幼稚園を民営化せず、直営を堅持する。

  2. 公立保育園の保育環境を低下させないようにする。定員増や職員配置などについては、慎重に対応する。国や県からの財源措置の削減にあたっては、市が十分な予算措置を行い、環境整備にあたる。

  3. 「公立保育園のあり方検討会」において、公立保育園の実情を検証し、将来にわたる存在意義を踏まえて方向性を議論する。同時に、中長期の視点から民間園も含めた市の保育環境の充実について、十分な話し合いをする。

  4. 民間保育園の保育環境を随時チェックし、県との連携で必要な助言・指導を行う。
    また、民間保育園への補助金については、必要かつ十分な財源保障をする。

  5. 民間保育園の誘致については十分な検討を行い、信頼できる事業者を選定する。

  6. 認可外保育園の実態を調査し、支援策を講じる。

  7. 一時保育の拡充を行う。

  8. 学童保育や児童センターに指定管理者制度を導入しない。

  9. 平成21年度までの「次世代育成支援行動計画」に定められた項目や目標事業量について、実現に向けての具体的な方策を示す。特に、休日保育や病後児保育などの特別保育の実施について、早急に検討する。

  10. ひとり親家庭に対する支援をきめ細かく行う。現在、凍結されている児童扶養手当の削減を国が行った場合、市が補てんする。

  11. 乳幼児医療費無料化の拡充をし、通院時の自己負担を廃止する。

  12. 小・中学校施設の耐震化を計画通りにすすめる。また、校舎建設・改修・修繕工事にあたり建材、工法等について化学物質過敏症の健康被害を出さないように細心の注意を払う。また健康被害の相談窓口を設け、被害が広がらないように対応する。

  13. 全国学力・学習状況調査に参加しない。

  14. 学校に対する関係機関及び市独自の調査依頼については厳選し、必要最低限とする。
    「全国学力・学習状況調査」にかかわる市独自の分析評価はしない。

  15. 教員の勤務実態調査を行い、改善に向けての具体的な方策を示す。

  16. 「子どもの権利条約」の理解と浸透をはかるため、「子どもへの暴力防止プログラム(CAP)」を教職員研修、授業、PTA活動に取り入れる。また、「子ども人権条例」の制定を目指し、研究をすすめる。

  17. 子どもが抱えている課題をトータルに把握し支援するため、中学校にスクールカウンセラーではなく、スクールソーシャルワーカーを配置する。

  18. 各地区にヤングプラザのような、若者・子どもたちの居場所を増やす。

  19. 通常学級において、支援を必要とする子どもが在籍する場合、本人及び保護者の求めに応じて介助補佐員を配置する。本人や保護者の了解なしに、特別支援個別計画の作成をせず、取り出し授業も行わない。

福 祉
  1. 介護保険について

    (1) 市民の不安を解消するため十分市民に説明し、引き続き会議や資料の公開に努める。

    (2) 地域包括支援センター
        @ 十分に機能させるために、市が責任をもって指導監督する。
        A 介護予防のケアプランを作成するにあたっては、専門職として、本人の要望に基づくだけでなく、本当の介護予防になるケアプランを作り、本人や家族の納得を得るようにする。
        B 統括部門の主任ケアマネージャーは困難ケアの相談にのり、民間ケアマネージャーではできない支援を行う。

    (3) 介護予防拠点を生活圏域に早急に設置し、循環バス等をアクセスの手段として整備する。

    (4) 介護予防を確実に行うため65歳以上の特定検診を無料にする。

    (5) 特定高齢者把握のために75歳以上の高齢者を訪問し、聞き取り調査をする。

    (6) 介護相談員が施設だけでなく在宅の高齢者の権利擁護の活動も行えるよう、人数を増やし、研修を充実させる。

    (7) かかりつけ医の認定・更新制度の創設を国に求める。
  2. 国民健康保険証・後期高齢者医療被保険者証などは運転免許証のように厚みのあるものとし、わかりやすく色をつける。

  3. 障がい者の雇用を促進するために早急にジョブコーチ制度を導入するとともに、市が率先して雇用の場をつくる。

  4. 高齢者虐待防止法に基づき、相談窓口を広く知らせ、市の責務を十分に果たす。

  5. 高齢者、障がい者、DV被害者等を支援する居住サポート事業の施策を具体的に行う。

  6. 福祉ボランティアやその他の団体の活動の場として、余裕教室等既存の公共施設を無料あるいは低廉な料金で開放する。

  7. 生活保護は、本当に困っている人が受けられないことがないよう、きめ細かな対応をする。

  8. 障がいのある人の地域生活を支援するために、地域生活支援事業の拡充をはかる。

  9. 後期高齢者医療制度の撤廃を国に求める。

女 性
  1. 男女平等参画基本計画第3期に対しては、公聴会やパブリックコメントでの意見を反映させる。

  2. 男女平等教育の推進の一つとして、中学校における男女混合名簿の実施をさらに推進する。また、教職員及び市職員に対し、男女平等教育の研修を行う。

  3. 審議会、各種委員会(農業委員会も含む)においてメンバーの男女比率を同じにする。
    女性職員の管理職への登用を進める。

  4. DVに悩む女性たちのため、カウンセリングや自立支援など、きめ細かい支援体制をさらに進める。

  5. 男女が共に働き、子育てができるよう、保育園や学童保育などの子育て環境を充実させる。

  6. 一人親家庭に対し、安心して暮らせる支援策を充実させる。

食と農
  1. 水田の農薬空中散布をやめ、農薬に頼らない農法をすすめ、佐倉市の農産物の優位性を高める。

  2. 有機農業推進計画をつくる。

  3. イネの不耕起移植栽培、冬期湛水を奨励し、取り組む生産者を支援する。

  4. 食の安全・地場農産物の利用拡大・有機農業をすすめるために、生産者・消費者とともに農業施策を積極的にすすめる。

  5. 佐倉市は「遺伝子組み換え食品を使わない、遺伝子組み換え作物を作らせない宣言」をする。

  6. ポジティブリスト制度に関して、農薬被害を受けた生産者から申し出があった場合、農薬検出検査を行う。

平和・人権
  1. 平和条例を持つ佐倉市として、平和行政を推進するため、もっと積極的に施策に取り組む。特に、学校教育の中で憲法9条の大切さを伝えていく。
  2. 子どもの権利条約に沿った学校教育をすすめる。昨年12月、国は障害者権利条約に署名した。佐倉市も条約に沿ってインクルーシブ教育をすすめる。
    子ども参加による「子ども人権条例」の策定を検討する。

  3. 「第2期佐倉市人権指針」を見直す。見直しにあたっては、「千葉県人権推進指針」の理念を生かし、当事者の現状を把握し、課題解決ができるようにする。

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