2012年度予算編成に対する要望・政策提案

 

佐倉市長 蕨 和雄 様

 日頃より、市政の運営にご尽力いただきありがとうございます。
3月11日の東日本大震災以降、福島原発事故による放射能被害が私たちの生活を脅かし続けています。私たち市民ネットワークは、設立当初より原発事故の危険性を懸念し脱原発の立場で活動を続けてきました。これから先も、エネルギーを浪費する生活や社会のあり方から脱却し、地域から再生エネルギーにシフトすることが重要と考えます。そのための政策を、佐倉市に要望いたします。この度の震災・放射能汚染に対しても、私たちと同じ視点で市政を考えていただければ幸いです。
 
 今回の災害で、私たちは未だかつて経験したことのない緊張をいくつか経験しました。特に、小さな子どもたちや障がいを持った方、そして高齢者や一人暮らしの方など、いわゆる災害弱者と呼ばれる方たちは、災害情報の伝達方法や、避難所への避難経路など、佐倉市の災害対策に大きな不安を抱きました。テレビやラジオなどのマスコミも、悲惨な状況のみを際限なく流し続けるだけで、精神的な不安や恐怖感を抱いた方がたくさんいることへの認識に欠けていたように思います。このような弱い立場の方々が心細い思いをすることがないよう、ぜひ、行政として適切な情報の伝達と、誰もが安心できる細やかな対応を望みます。

 2012年度の予算要望につきましては、多くの市民の皆さまから、佐倉市の危機管理に対して様々な要望をいただきました。これらを踏まえ、予算要望・政策提案を作成しました。どうか、予算編成にあたり、十分検討し反映してくださるよう、お願い致します。

 2011年9月1日
市民ネットワーク議員団
伊藤 寿子
五十嵐 智美
大野 博美
さくら・市民ネットワーク
代表 川嶋 順子


危機管理
  1. 誰もが安全に避難できるよう、自治会・町内会等と連携して早急に体制をつくる。
  2. 避難所の安全性・利便性を見直す。
  3. 「避難所マニュアル」を充実させ、周知徹底させる。
  4. 福祉避難所を整備する。
  5. 災害後のコミュニティー復活のためにも、公共施設はできるだけ早期に再開する。
放射能対策
  1. 子どもが年間を通してあびる放射線空間線量の総量が1ミリシーベルトを越えないよう、市独自の暫定基準を設ける。
  2. 市民の測定結果で、時間当たり1マイクロシーベルト以上の地点を優先的に再調査する。
  3. 子どもが利用する場所を最優先して、詳細な測定を行い毎時0.2マイクロシーベルト以上の場合は除染する。
  4. 除染した土壌の管理方法を含む「除染管理マニュアル」をつくる。
  5. 食品簡易分析機を早急に購入する。学校給食の食材の産地を表示し、可能な限り多くの食材を測定し、すべてのデータを公表する。
  6. 食材の佐倉市独自基準を設け、子どもは別途さらに厳しい「子ども基準」を設ける。
  7. 子ども基準を超えた食材は学校給食に使用しない。
  8. 空間線量に応じて子どもたちが屋外で過ごす時間を設定する「子ども対応マニュアル」をつくる。
  9. 「佐倉市地域防災計画」に「原発事故」の際の緊急対応を入れる。
  10. 幼稚園、保育園、学校、公園の砂場の土壌分析調査をし、データを公表する。
市民参加・情報公開
  1. 自治基本条例策定にあたっては、市民が主体的に参画できるよう、時間をかけて審議する。
  2. 自治人権推進課が行っている講師派遣事業を市政全般に広げ、市民活動を支援する。
  3. NPOやワーカーズ・コレクティブなどの市民事業やコミュニティービジネスの支援策を図る。
  4. 全庁的に情報公開条例、個人情報保護条例についての職員研修を行い、どの部署も徹底した情報提供に努める。
  5. 本会議及び常任委員会をインターネットで中継・録画配信する。CATVによる放映は編集せず、最終日の討論も含めて行う。
  6. 市のホームページは、初心者でも検索しやすいように、先進市のホームページを参考にし、市民の声を取り入れ創意工夫する。議会・審議会等の議事録、資料はできるだけ早く掲載する。要綱もすべてホームページに掲載する。
  7. インターネットを使わない市民に情報格差が起こらないよう、広報には十分配慮する。
  8. 会議の傍聴に人数制限をしない。資料は全員に配布し、回収しない。また、傍聴者に個人情報を求めない。非公開の会議も含め、会議の開催情報を速やかに知らせる。
  9. パブリックコメントは、担当課だけではなく、所管の審議会等でも検討する。
  10. 予算編成にあたっては、すべての編成過程をホームページ等で公開する。市民説明会は、さらに大勢の市民が参加できるよう改善する。
行財政改革
  1. 基本計画の実施計画は毎年市民参加で検証・見直しを行う。
  2. 補助金や助成金等の交付については、交付基準及び交付先のゼロベースでの見直し及び交付基準の抜本的な見直しを行うため、市民参加の第三者機関を早急に設置する。
  3. 第5次行財政改革の策定にあたっては、コスト削減を先行するのではなく、住民福祉の向上を主眼とする。改革の大綱及び項目、実行計画の作成については、多くの市民の意見や評価が反映される制度設計にする。
  4. 公契約条例策定に向けて具体的な取り組みを始める。
  5. 低入札価格の実態調査を行い、ダンピング防止の観点から、低入札価格調査の対象範囲や最低制限価格制度について再検討する。
  6. 職員を外部の学習会に積極的に派遣する。
  7. 志津霊園問題については、情報公開を徹底し、寺との交渉過程を明らかにする。具体的には、議会で求められた資料はすべて提出し、ホームページには最新の情報を掲載する。今後の予算提案や執行については、必要最小限にとどめるための方策を検討し、行政手続きを逸脱することのないように説明責任を果たす。
  8. 児童センター、学童保育所、公民館には、指定管理者制度及び民間委託は導入しない。
  9. 指定管理者に関しては、市民モニター制度を創設する。指定管理者制度のあり方については、市民を入れた第三者機関で協議する。
  10. ファシリティマネジメントの推進にあたっては、施設の機能やあり方を市民参加で見直し、公有財産の管理運営に関する計画を市民に広く知らせる。
  11. 「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」に則り、臨時職員の待遇改善を図る。
  12. 公共施設内の自動販売機は撤去する。
まちづくり
  1. まちづくりにおける市独自の基準や市民参加の仕組みを盛り込んだ「まちづくり条例」の制定をめざし、市民参加で取り組む。
  2. すべてのまちづくりは、環境の視点、ユニバーサルデザインの観点から行う。
  3. 歩行者の安全確保のため、歩道の整備を促進する。歩行者や自転車優先の生活道路には車を迂回させたり、速度を制限させる工夫をする。また、大型車両の乗り入れを禁止する。
  4. 市街化調整区域の宅地開発における継続及び中断している事業については、責任のある対応を事業者に求める。
  5. 「佐倉市開発事業の手続き及び基準に関する条例」において、近隣住民に対する事前説明会は、住民の要望の有無にかかわらず、必ず行うよう事業者に義務付ける。
  6. 防災上の観点から、行き止まり道路、ループ状の道路は許可しない。
  7. 谷津環境保全指針を発展させ、里山保全条例を制定し、相続税、固定資産税などの減免制度を創設する。
  8. 市内の残された斜面緑地を借り上げ、保全する。また社寺林をはじめ、残された緑地の保全対策をさらに進める。
  9. 都市型洪水を防ぐため、雨水浸透桝設置を積極的に推進する。
  10. 市民の足の便を確保するため、ディマンドバス方式等の導入を検討する。
  11. 寺崎特定土地区画整理事業の進捗状況や都市再生機構との協議内容について、随時情報提供をする。事業計画の変更に伴って予想される新たな負担等についても、リスク情報を開示する。
環 境
  1. 平成23年から24年にかけての廃棄物処理基本計画の中間見直しにおいては、ごみの減量化対策を優先させ、拙速な一般ごみ有料化を導入しない。
  2. びん・カンはコンテナ回収する。ペンキなどの有害ごみの収集日を設ける。粗大ごみは大型のものと規定し、雑芥類は一般ごみに分類する。
  3. 学校敷地内に埋められている小型焼却炉から出た灰のダイオキシン調査をする。
  4. いつまでも安全な地下水を飲み続けられるよう、千葉県環境保全条例に位置付けられた地下水揚水規制見直しを県に求める。
  5. 新たな水資源に頼らないですむよう、地域循環を含めた「水の総合政策」をつくる。
  6. 不必要な八ッ場ダム事業と霞ヶ浦導水事業から撤退する。
  7. 佐倉市残土条例は、規制を後退させず、改良土の扱いについては、国や県において緩和されても厳しい対応をする。
  8. 搬入土の発生元に必ず連絡し、確認する。
  9. 佐倉市残土条例施行規則第6条(事前説明の適用除外)を削除し、すべての土地の埋め立て行為に住民への事前説明を義務付ける。
  10. 民間の建築物を解体する時のアスベスト対策に助成制度を設ける。
  11. アレルギーや化学物質過敏症の一因とも言われる農薬については、平成19年度の国からの通知「住宅地等における農薬使用について」のリーフレットを作成して農家、造園業者、マンションの管理組合や各家庭に知らせる。家庭内の殺虫剤の危険性についても周知徹底させる。また、健康被害等の相談窓口を設け、情報を全庁的に共有し、対策を講じる。
  12. 農薬(殺虫剤)を最低限に抑えて公共施設をIPM(総合防除)の管理マニュアルに沿って管理する。マニュアルを施設管理者への講習会等で周知させ、最終目標(農薬を使わない管理)に向かって努力する。消臭剤も危険であるため、トイレに置かない。草ぶえの丘では殺虫剤や除草剤を使わない。
  13. 学校及び公共施設では、PRTR制度の該当物質を含む合成洗剤の使用を控えるよう呼びかける。さらに、廃食油からせっけん及びBDF等へのリサイクルを進め、公共施設で使用する。
  14. 太陽光パネル設置への助成制度を設ける。
  15. 電磁波問題では、「慎重なる回避策」をとり、学校や公共施設での電磁波被曝を極力減らす。学校や保育園周辺には、変電所や携帯電話中継塔などを設置できないよう制度化する。また、携帯電話が脳に与える害を子どもたちに正しく伝える。
  16. 印旛沼汚濁の最大の原因は、自然系(@洗車などの洗剤や殺虫剤等の流入によるもの A農薬や化学肥料の使用など)であることを市民や農家、また中小の事業者にも周知徹底し、軽減策を講ずるよう求める。
  17. 合併浄化槽の設置及び転換にかかわる助成制度を拡充する。
子ども・教育
  1. 公立保育園を民営化せず、直営を堅持する。
  2. 公立保育園の保育環境を低下させないために、定員増や人的配置を含め、慎重に対応する。国や県からの財源措置の削減にあたっては、市が十分な予算措置を行い、環境整備にあたる。
  3. 認可保育園入園の選考にあたっては、ひとり親家庭をはじめ保育の緊急性を十分考慮した選定基準にする。また、保育料負担の適正化を図るため、現行区分を細分化する。
  4. 家庭保育員制度を利用しやすくするために、保育料や保育ママの支援体制等について改善する。
  5. 民間保育園の誘致については十分な検討を行い、信頼できる事業者を選定する。
  6. 一時保育の拡充を行う。
  7. 学童保育や児童センターに指定管理者制度を導入しない。
  8. ひとり親家庭のニーズに応じた支援をきめ細かく行う。日常生活支援事業を利用しやすいよう改善する。
  9. 乳幼児医療費無料化の拡充をし、通院時の自己負担金200円を廃止する。
  10. 小・中学校施設の耐震化計画を前倒しして、天井・照明の落下やガラスの飛散防止工事を進める。また、改修・修繕工事にあたっては、化学物質過敏症の健康被害を出さないように細心の注意を払う。
  11. 就学援助制度については、必要とするすべての子どもたちに確実に支給できるよう支給要件の緩和など、市独自の拡充を図る。
  12. 各学校における学校教育費の私費負担を調査し、保護者の負担軽減のためにガイドラインをつくる。
  13. 高等学校等奨学金補助制度を条例化し、成績要件を撤廃する。
  14. 「子どもの権利条約」の理解と浸透を図るため、「子どもへの暴力防止プログラム(CAP)」を全小学校の授業等に位置づける。
  15. 「子ども人権条例」の制定を目指し、研究を進める。
  16. 子どもが抱えている課題をトータルに把握し支援するため、各中学校にスクールカウンセラーではなく、スクールソーシャルワーカーを配置する。
  17. 各地区にヤングプラザのような、若者・子どもたちの居場所を増やす。
  18. 通常学級において、支援を必要とする子どもが在籍する場合、本人及び保護者の求めに応じて速やかに介助補佐員を配置する。
  19. 中学生に対する消費者教育を進めるために、リーフレットを配布するだけではなく、消費生活相談員の話を聞く機会を設ける。
  20. 中学校教科書の選定過程を明らかにするために、教育委員会会議の全面公開に向けて取り組む。
  21. 教育委員会の活性化を図り、市民の意見を反映させるため、委員の公募制を復活させる。
福 祉
  1. 高齢者福祉について

    (1)2012年の介護保険法の理念に基づき、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスを切れ目なく行えるようにする。
    (2)地域包括支援センター
      @市直轄の支援センターを設置する。
     A十分に機能させるために、予算配分も含めて市が責任をもって指導監督する。
     B高齢者の相談所であることがわかるような名称にする。
     C高齢者の実態把握に努め、特に75歳以上は訪問し、聞き取り調査をする。
    (3)住宅に困っている高齢者に対しては市が民間住宅などを借り上げ確保する。
    (4)小規模多機能施設等の整備を促進するために、事業者への支援策を講じる。
    (5)高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、市独自の在宅介護サービスの充実を図る。
    (6)健康維持のため65歳以上の特定検診を無料にする。
    (7)介護相談員が、施設だけでなく在宅の高齢者の権利擁護の活動も行えるようにする。研修も充実させる。
    (8)高齢者の虐待を防ぐため、相談窓口を広く知らせるなど市の責務を十分果たす。
  2. 国民健康保険証・後期高齢者医療被保険者証などは運転免許証のように厚みのあるものとし、わかりやすく色をつける。
  3. 障がい者の雇用を促進するために、就労移行支援事業を充実させる。
  4. 福祉ボランティアやその他の団体の活動の場として、余裕教室等既存の公共施設を無料あるいは低廉な料金で開放する。
  5. 生活保護については、相談窓口できめ細かな対応をする。
  6. 障がいのある人の地域生活を支援するために、住宅確保や地域生活支援事業の拡充を図る。
女 性
  1. 小・中学校における男女混合名簿は、昨年より一歩後退している(小学校全校実施が、1校減少)。男女平等教育の一環として、さらに推進する。また、教職員及び市職員に対し、男女平等教育の研修をさらに充実させる。
  2. 男女が共に働き、安心して子育てができるよう、保育園や学童保育などの子育て環境(待機児童の解消、ファミリーサポートセンターなど)を充実させる。
  3. ひとり親家庭に対し、安心して暮らせる支援策をさらに進める。
  4. DVに悩む女性のために、カウンセリングや自立支援、居住サポートなど、きめ細かい支援体制を整える。
  5. 審議会、各種委員会(農業委員会も含む)においてメンバーの男女比率を同じにする。女性職員の管理職への登用を進める。
  6. 胎児への影響を考慮し、マタニティークラス等では石けんと合成洗剤の違いを示し、  経皮毒性の影響を避けるように説明する。
食と農
  1. 有機農業を放射能汚染から守るために、生産者と連携して農産物や土壌の調査を行い、生産者を支援する。
  2. 生産者・流通・消費者の意見を十分反映した有機農業推進計画をつくる。
  3. 食の安全、地場農産物の利用拡大、有機農業を進めるために、消費者・生産者・行政が参加する協議会を設ける。
  4. 耕作放棄地を積極的に農地として活用するために「農地付き借家制度」を創設する。
  5. 水田の農薬空中散布をやめ、農薬に頼らない農法を進め、佐倉市の農産物の優位性を高める。
  6. ポジティブリスト制度に関して、農薬被害を受けた生産者から申し出があった場合、農薬検出検査を行う。
  7. イネの不耕起移植栽培、冬期湛水を奨励し、取り組む生産者を支援する。 
  8. 遺伝子組み換え作物の危険性についてのフォーラムを開く。
平和・人権
  1. 実際に核事故が起きた場合の行政及び住民個々人の対策や処置について細かくふれた核防災マニュアルを作成し、住民に配布する。核防災マニュアルには、原発の構造や放射能の性質、原発事故の歴史や被害の実態についても記述する。
  2. すべての条例及び都市宣言を脱原発の視点に立って見直し、機会あるごとに、非武装・核廃絶及び脱原発を国に求める。同時に持続的かつ再生可能な新エネルギー体制の構築を国に求めていく。
  3. 地域から平和を創る自治体の首長と連携して、米軍基地の縮小・撤廃に取り組む。
    沖縄の辺野古新基地建設阻止に努力する。
  4. 子どもの人権を守り、学校教育の中で平和憲法と参政権の大切さを教える。
  5. 市民の多様な平和を守る活動が広がるよう、機会や場の提供を図る。
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