第102号
2012年2月2日発行
 ◇ Contents    
原発なくても電気は足りる!             
17万人6千人の佐倉市に副市長は二人も必要か?   市議 大野ひろみ
八ッ場ダム予算計上へ抗議 --- 八ッ場ダムをストップさせる千葉の会 --- 中村春子
子どもの健康を守るにはきめ細かな食品測定を ---- 放射能対策 ---- 市議 伊藤とし子
やっぱり残したい!公立保育園 ---- Part2 ---- 市議 五十嵐ともみ
森田知事、どこを向いているのですか? --- 県議会報告 --- 県議 入江あき子
TPPもやっぱり「国任せ」! --- 県議会あれこれ ---  

今年もよろしく!

今年もよろしく!


原発なくても電気は足りる!

全国の原発54基の運転状況








 福島原発事故のあと、「脱原発」の声が全国で大きくなっています。一方で、「原発が止まれば電力不足が起きて、日本は大変なことになる」という声も根強くあります。さて、本当はどうなんでしょうか?


えーっ、原発ゼロに?!

  全国で54基ある原発は、昨年の福島原発事故以来、故障や定期点検で次々止まり、1月26日現在、稼働しているのはわずか4基
 そしてこの4基も、これから定期検査で順次止まり、最後の北海道電力泊原発3号機が4月下旬に停止予定。検査中の原発の再稼働にはめどが立っておらず、このままでは5月までに、原発が完全にゼロとなります。

日本の電気の30%は原発じゃなかったの?

 54基すべての原発が稼働したら4896万kwの電力となりますが、今や4基でわずか395万kw。昨年8月の電力消費ピーク時の3〜4%を担っているに過ぎません。それでも電力不足は起きていません。水力、火力、そして埋蔵電力(企業の自家発電)などで必要な電力を賄っているのが実態です(下図参照)
「電気の30%を原発に頼っている」というのは、東電や原発推進派が流していた宣伝文句(ウソ)だったのです。

本当は電気は余っていた!

 3・11の事故直後、東電や国は「夏には1500万kw不足する。だから原発は必要なんだ」と喧伝していましたが、実際には、なんと1000万kw以上余りました。1500万+1000万=2500万kw(原発25基分)も計算違いをしていたのです。
 企業に15%の節電を課していた電力制限令は、9月9日、予定より2週間も早く解除されました。企業の節電効果が予想以上に大きく、特に自動車業界は、休日シフトで500万kwも節電しました。しかし、国と東電は、「この数字を公表すれば原発不要論にすりかえられる」として非公表。
 事故直後の計画停電も含め、昨年の電力制限対策をきちんと検証し情報公開することが、今後の電力政策には不可欠です。
































砕かれた原発神話

「原発がなければ電力不足で大変なことになる」という説がウソだったことはすでに述べましたが、他にも神話(ウソ)が…。

・原発は安全だ
→地震に弱い。
・原発は安価だ
 →巨額の設備投資に加え、一 旦事故を起こせば賠償や処理 費用が膨大に。
・原発はクリーンだ
 →100万kwの原発1基を1 日動かすと広島型原爆3個分 の死の灰が出る。事故が起き れば子々孫々まで、放射能汚染に晒される。

脱原発社会をめざして

 東電など大手9社の「電力独占」が、これまで原発依存体制を進めてきました。独占を支えているのは「送電線の一極支配」です。
 原発に頼らず、しかも大手よりも電気代が安いPPS(電力小売業者)がもっとシェアを広げていくためにも、送電線を大
手から切り離して開放し、電力の完全自由化を急がねばなりません。それはまた、再生可能エネルギー(太陽光、風力、地熱、バイオマスなど)を普及させる牽引力にもなります。

*  *  *
 PPSは、50kw以上の利用者(自治体や企業)対象で、東電など大手より電気代が安く、導入する自治体が全国で増えています。
 昨年の11月議会で大野ひろみがPPSについて質問。佐倉市でも新年度から、市有施設への導入が順次進められることになりました。市役所、学校、公民館など60施設が対象となり、一定の電気代節減が期待されています。
発電量と消費電力

17万人6千人の佐倉市に副市長は二人も必要か?

市議 大野ひろみ  




 11月議会直前、蕨市長が突如「副市長二人制」の議案を提出。代表質問で、「あまりに唐突ではないか」と質したら、「佐倉市の10年先を考えて」という答えが返ってきた。やり取りをまとめてみると…。


国の官僚は万能薬?

 (市長) 今後佐倉市は人口減と少子高齢化が進み、税収は激減。一方、民生費やインフラ整備の経費は100億円単位で増える。優良企業誘致や再開発で財源を確保したい。国交省から官僚を呼んできて国とのパイプを太くすれば、いろんな面で非常にやりやすくなる。
 (大野) 何でも国に頼る開発優先の姿勢は旧態依然。これからは地方主権の時代なのに、市長の考え方は逆行している。
 今は、若い世代が定着するような佐倉市独自の子育て支援策を充実させ、中長期の財政計画をち密に立てることが先決。
 また、企業誘致しても固定資産税や都市計画税が入るのは操業開始6年後からであり、一般的には一社3000万〜4000万円。到底、100億円には届かない。

忙しすぎるからもう一人?

(市長) 昨年法律が変わり、数百件の事務が国・県から市に降りてきた。市長も職員も忙殺され、副市長一人では十分な市政運営ができない。
(大野) 市はこの10年間、職員数を200人近く減らしてきた。今や職員一人当たりの市民の数は176人となり、県内ワーストワン。不安定な非正規雇用を増やしたことも、市民サービス低下につながっている。これらが、事務量に人手が追いつかない原因なのであり、副市長を一人増やすこととは関係ない。
 市はこれまで職員給与のカットも続けてきた。11月議会でも給与引下げの議案が可決され、年間1133万円もの人件費削減となった。しかし、副市長を一人増やせば、年収1400万円かかる。市長の姿勢には矛盾を感じる。
































八ッ場ダム再開抗議デモ

1/17 さくら・ネットからも、大勢が参加した八ッ場ダム再開抗議デモ

    



        ◆  ◆

 残念ながら、本議案はさくら会、公明、みんなの党等の賛成多数で可決されましたが、今後も厳しい監視の目で臨んでいきます。皆様のご意見をください。


八ッ場ダム予算計上へ抗議

八ッ場ダムをストップさせる千葉の会 中村春子

 昨年12月23日前田国交大臣は八ッ場ダム本体工事費の予算計上を決めた。八ッ場ダムの不当性・不要性を長年訴えてきた私たちはこの決定に心底怒りを持った。
 前日、官房長官は、次の2点をクリアすることを再開の条件とした。

国交省前で「八ッ場ダム再開は許さないぞ〜!」

  1. 利根川水系河川整備計画の早急な策定と洪水目標流量の検証
  2. ダム中止後の地元生活再建支援法の今国会提出

 前田大臣はこれを平然と無視。建設再開の方針が覆ることがないよう、既成事実化するためにダム予定地に報告に行き、推進派の「バンザイ」を受けた。何としてもダムを作りたい河川官僚の描いたシナリオ通りの「あやつり人形」である。
 これに対して、私たち市民団体・百人を超える科学者の会・弁護士会等の抗議やマスコミ報道などで、政権公約を次々と反故にする政府への批判が一気に高まった。
 その後12月29日、野田首相は「先の2条件をクリアしなければ本体工事の予算執行はない」と発言。
 しかし、大震災・原発事故にあえぐ中、外環道など不要不急な工事が政官業の結託によって続々と復活している。
 計画から60年、八ッ場ダムがなくとも何の不都合もない。今後は八ッ場ダム完全中止、ダムに頼らない治水政策、ダム予定地住民の真の生活再建支援法の策定に向け、次の世代にこれ以上、負の遺産を残さないよう、活動を続けていく。



 放射能対策   子どもの健康を守るには
                きめ細かな食品測定を

市議 伊藤とし子市議 伊藤とし子

 

 福島原発事故以来、市民ネットワークでは放射能被害を最小限に防ぐための様々な対策を議会や市へ提言してきました。また、「子どもの目線で測ってみよう」と、独自の放射線測定を行ってきました。


市長の現状と対策は

 市は、子どもたちが過ごす場所を優先し、学校、保育園、幼稚園等や全公園、通学路等538地点の放射線測定を行いました。9月には佐倉市の基準値を0.223マイクロシーベルトと定め、基準値以上の場所の除染を始めています。
 また、3月末までには市民貸し出し用測定器5台、給食食材の放射能測定器2台が納入されます。

放射線の出前測定 受付中!


























食品の検査がこれからのカギ

 11月議会で農産物、特にきのこ類の詳細な測定を急ぐべきと質問しました。その矢先、佐倉市の原木シイタケから1kg当たり660ベクレル(以下Bq)(暫定規制値500Bq/kg)検出され、出荷制限となりました。菌床シイタケから91Bq/kg、ユズからも 58Bq/kg出ました。
 12月22日、国は食品放射能規制値を水10Bq/s、一般食品100Bq/s、乳児用食品・乳製品 50Bq/sと発表(4月1日から適用)。しかし、放射能に「大丈夫」という値はなく、現在、私たちは安全と思われる食品を産地でしか判断できません。食品のきめ細かな測定を行い、放射能ゼロをめざすこと、チェルノブイリ原発事故の経験を生かし、子どもたちを守ることは、私たち大人の責任です。

野呂美香さん講演会
「放射能から子どもを守るには」より

 原発事故後20年近く、チェルノブイリの子どもたちを日本で保養させてきました。福島原発事故後、関東はチェルノブイリ並みの放射線量で、福島は未知の領域です。
 子どもの体には自然治癒力があるので、きれいな場所で汚染のない食品を食べていると放射能は45日ほどで体外に出ていきます。
酵素、ミネラル、アミノ酸は体内のDNAを修復させるので、発酵食品(味噌、醤油など)を中心とした伝統的な日本食は最適です。
 早寝早起きで自律神経を整え、免疫力を高めることも重要です。生活に気をつけていれば、内部被曝を抑えることができます。大人が絶対あきらめないことです。


やっぱり残したい 公立保育園  --Part2--

市議 五十嵐ともみ市議 五十嵐ともみ

  公立保育園の民営化を主な課題とした子育て支援推進委員会が開かれました。12月から1月の間に、わずか3回で答申まで出すというスピードぶり。なぜそんなに急ぐのでしょうか。

迫りくる民営化

 市の案では社会福祉法人や企業などが事業者となる民設民営(民営化)としています。公立保育園は8園ありますが、最終的には4園を民営化する方向です。ただし、建て替えたばかりの佐倉保育園、馬渡保育園は外されています。

各地区の公立保育園
・佐倉地区
 佐倉東保育園(築33年)
 佐倉保育園
・臼井・千代田地区
 臼井保育園(築15年)
・志津地区
 志津保育園(築18年)
 北志津保育園(築12年)
 南志津保育園(築36年)
・根郷地区
 根郷保育園(築20年)
 馬渡保育園























公立保育園の大事な役割

  1. 地域全体の保育水準の引き上げや保育士の育成
  2. 虐待を受けている子どもなど、特別な配慮を必要とする子どもへの対応
  3. 行政が市民と直接向き合う場
  4. 地域のすべての家庭の子育て支援

 このように公立保育園の役割は大変重要ですが、委員会ではそれに逆行するような市の発言があり、非常に驚きました。

市長、本末転倒です

  委員からは「子どもの最善の利益に立って考えるべき」「子育てにもっと予算を」「保護者、保育者などの当事者の声をもっと聞いてほしい」など様々な意見が出ました。しかし、わずか3回の委員会では議論が深まるはずもなく、意見を聞きおくだけ。最終的に市の思惑通り、民営化ありきと取れる答申が出されてしまいました。
 市は財政負担が大きいので民営化が必要としています。しかし、民営化したからといって待機児童が減るわけでも、保育環境が良くなるわけでもありません。市長は子育て支援の充実を公約に掲げていながら、経費削減のために民営化を進めるとは、本末転倒です。

「公立保育園民営化についてのアンケート」を行っています。通信から切り取って投函されるか(切手不要)、
添付の用紙に書き込んでメールしてくださっても結構です。皆さんのご意見を、活動や政策提案に生かしたいと思いますので、ぜひアンケートにご協力ください。
アンケートword用紙
 
アンケートword用紙ダウンロード→さくら・市民ネットメール宛(添付)
                       E-mailnews@sakura-siminnet.com

県議会報告

森田知事、どこを向いているのですか?

県議 入江あき子県議 入江あき子

  3月11日、千葉県では津波が旭市を襲い、福島原発事故による放射能汚染が東葛地区をはじめ県内に広がりました。液状化の被害も深刻です。この間、自治体職員は日々対応に追われています。一方、千葉県のリーダーである森田知事の働きぶりはどうだったのでしょうか?

ダムも原発も国任せ

 7月の全国知事会で滋賀と山形の二人の女性知事が「卒原発」を提案。森田知事もこれに賛同したとの報道に、私たちは脱原発に向けての第一歩と期待を持ちました。ところが、その後の議会答弁では「原発容認」に。「エネルギー政策は国が総合的に検討判断すべき」と、国にお任せの姿勢です。しかし、自然再生エネルギー促進のカギを握っているのは地方自治体であり、新潟県は官民協働でメガソーラー発電所も設置しました。
 一方、八ッ場ダム。市民ネットは治水・利水両面で全く不要であるとデータを提示し、たびたび追及してきました。しかし、森田知事は独自の検証を一切行っていません。昨年末、国交省が示した「ダムありき」のでたらめな検証を鵜呑みにし、関係6都県知事とともに即座に「ダム推進」を国に申し入れました。震災復興に巨額の財源が必要とされ、消費税増税が現実味を帯びる中、「有害無益」なダムに税金を浪費している場合ではありません。


1/15 脱原発世界会議(パシフィコ横浜)でチラシまき








































カジノで地域活性化?

 昨年11月7日〜12日、森田知事は成田空港周辺にカジノを含む総合観光施設を設置したいとの意気込みで、シンガポールと台湾を視察。「カジノ産業は海外からヒト・カネを呼び込み、経済効果や雇用創出効果が大いに期待できる」とのことです。税収見通しがいかに暗いとはいえ、カジノというギャンブルに走るべきではありません。「観光立県」を掲げるのならば、震災や原発事故の風評被害で苦しむ地元観光業が元気になるよう、まずは足元を固めるべきです。

届かない 県民の願い・・・

  いま知事に求められていることは、県民が抱えている不安や願いに耳を傾け、問題解決のためにリーダーシップを発揮する姿勢です。
 県内では残土・産廃などの環境問題が多発しています。野田市では、柏廃材処理センターの周辺住民が4年間、化学物質過敏症に苦しみ、工場の稼働停止を求めて闘っています。市民ネットワークも、たびたび議会で追及してきました。
 館山市の坂田地区では、建設残土の埋立て計画が浮上。地元では美しい自然環境を破壊し、漁業や観光を直撃すると反対運動が起こり、不許可を求める声が県に殺到しました。
 ところが、12月議会最終日の開会直前、県は突然、柏廃材に「更新許可」、坂田埋立てに「許可」を出してしまいました。十分な調査や行政指導を行わず、事業者の利益を優先する判断といっても過言ではありません。地元の方々の落胆と怒りは計り知れません。
 原発事故から10カ月以上経過したものの、子どもたちを放射能から守る対策も遅れています。子どもたちの健康影響調査の実施も国頼みで、独自に取り組む姿勢は見られません。森田県政になってからタウンミーティングも激減。県民参加も明らかに後退しています。

     ◇ ・ ◇ ・ ◇ 
「国任せ」「役人任せ」の県政では、県民本位の政策は実現できません。
来年3月は知事選です。

 


県議会あれこれ

TPPもやっぱり「国任せ」!

  昨年11月、野田総理はTPP(環太平洋経済連携協定)の協議に参加する方針を表明した。TPPは、「ヒト・モノ・カネ」の動きを自由にするしくみであり、農業に限らず、あらゆる分野で外資系企業の利益が優先される。
 TPP参加に伴う千葉県への影響について、森田知事は「米や畜産をはじめ大きな打撃を受けることが懸念される」と答弁。農水省の試算式に当てはめ、県内生産高4060億円のうち1380億円のマイナスとの数字を出したが、他の分野への影響は検証していない。「国が国民に十分な情報提供を行うべき」「県は国の動向を注視し、適切に対応する」と通り一遍の答弁に終始し、まるで他人事。
 9月議会に続く12月議会でも、TPP交渉参加に反対する意見書が圧倒的賛成多数で採択された。この民意を「無視」してよいのか?


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