市民ネットワーク議会通信
2009年8月10日発行
6月県議会報告

森田知事と初対決!
    県民不在の森田県政

県議 大野ひろみ

森田知事の議会デビューとなった6月議会。私は代表質問に立ち、政治姿勢を質しましたが、知事は自分の言葉で答えず、ほとんど職員作成の答弁書を棒読みするだけ。知事の資質が早速問われています。

完全無所属のカラクリ

 自民党支部代表であり、支部を通して多額の企業献金を受けていたのに、「完全無所属」を強調して知事に当選したことは、公職選挙法違反ではないかという疑問に、知事は6月議会で初めて正式に答弁しました。曰く「どの政党からも支援・推薦を受けなかった」「候補者力だけを頼りに闘った」「マニフェストは自分で作成した」。しかし、これは「どのように完全無所属に見せるか」ということに過ぎません。有権者にとっての完全無所属とは、「どの政党にも属さず、資金のパイプを断ち切っている」ことではないでしょうか。

アクアライン800円のカラクリ

 知事は「公約に掲げたアクアライン800円を、早々と実現した」と胸を張っていますが、実は1年8カ月の期限付き社会実験に過ぎず、その先は未定です。
 5月に麻生首相と会い、「値下げ分の補填の半分を国が持つ」ことを取り付け、千葉県負担は総額約17億円として突然記者発表しましたが、県庁職員も寝耳に水。裏には、夏の衆議院選挙で票稼ぎができると見込んだ自民党の思惑が見え隠れします。しかも、対岸の神奈川・東京には負担金が一切ありません。「東京や神奈川にも負担金を求めるべきではないか」と迫りましたが、知事は「ご意見として聞いておく」と答えるのみ。
 また、アクアライン完成後10年間で、地元木更津市の商業売り上げは1000億円以上も減っています。「買い物は地元より横浜で」というわけです。
 5月の連休での社会実験では、通過車両数は、千葉→神奈川の方が神奈川→千葉よりも多かったことが証明されています。
 このように、弱い方から強い方へ吸い上げられることを「ストロー現象」と呼びますが、知事の公約のもう一つの目玉、「リニアモーターカー構想」も正に当てはまります。

リニアモーターカーのカラクリ

 成田―羽田15分というリニア構想は、総事業費3兆円。湾岸沿いの陸地の地下40mを掘り進むという超巨大公共事業です。
 しかし、来年は成田新高速鉄道が開通し、成田―日暮里を36分で結びます。世界の空港アクセスと比べても遜色ありません。
なのに、なぜ今リニアなのか?実はリニアを熱心に勧めているのが神奈川県の松沢知事。リニアができると、東京より西の神奈川圏域のほうがメリットが大きいという調査結果が出ています。日本に降り立った客は、成田から一気に東京・横浜へと集中していくわけです。

「教育日本一」の危うさ

 森田県政で一番大きく変わるのが、教育行政だと言われています。道徳教育や家庭のしつけの強化をうたう知事の姿勢に、「新しい歴史教科書」系の思想を指摘する声が後を絶ちません。
 6月議会で、「戦前の教育が戦争につながったのではないか」と聞かれて、「戦前の教育が必ずしも一面的だったとは思わない」と微妙な答弁をしています。
 最近知事が選任した教育委員は、体罰容認で名高い人物で、「教育は強制だ」と発言。また、「小泉首相の靖国参拝は素晴らしい」と礼賛する文章を発表して、物議をかもしました。
 知事の言う「教育日本一の千葉県」は、「戦前回帰教育日本一の千葉県」なのでしょうか?

知事室は個人事務所?

 かつて自民党は、堂本知事の「特別秘書」に目くじらを立て、「副知事が二人もいるのだから、特別秘書は不必要だ」と解任させました。ところが、森田知事が自分の国会時代の秘書を特別秘書として連れてきたのは黙認。
 加えて知事は、政策アドバイザーという訳のわからない肩書きで、やはり自分の側近だった人物2名を呼び寄せました。知事室は今や、森田健作事務所と化しています。
 特別秘書と政策アドバイザーの報酬は、3人合計で年間約3000万円。このような公私混同は許されるべきではないと、今後も厳しく追及していきます。

もっと県民の監視の目を!

 自民党と一体となり、県民に閉ざされた県政運営を始めた森田知事。扉をもう一度開かせるためには、議会だけでは不十分。県民の厳しい目が必要です。県議会の傍聴にぜひおいでください。「県議会報告」の出前もします。お声をかけてください。

 
議会 後日談
子どもの意見を「完全無視族」
 「完全無所属」に加え、「自称剣道2段」もウソだったことがばれ、波紋を呼んでいます。
 先日開かれた中学生議会で、1人の中学生が「知事、政治の面ではウソをつかないでください」と発言。拍手を浴びました。
 私は「この発言に対しての感想は?」と質問しましたが、知事は「子どもの意見だと思っています」と切って棄てました。
 後日、その中学生から「悔しくて涙が出た。子どもの意見をもっと尊重してほしい」とお手紙をもらいました。
 知事!「ウソつきは知事の始まり」などと子どもたちに言われないよう、ウソはやめましょう。

議会報告会 7/11 志津コミセンにて



6月市議会報告

子どもは待ってくれない! 増え続ける保育園待機児童

市議 入江あき子市議 入江あき子

「夫の残業代がカットされ、先々の家計が不安…」
「フルタイムで働きたいけど、週3日の一時保育にようやく預けてパートに出ている」
 昨年からの経済不況で共働きを希望する若い世代が急増。それに伴って、認可保育園に入れない待機児童問題が各地で深刻化しています。

 佐倉市でも、今年3月1日時点の待機児童数は167人と過去最多を記録しました。市内の認可保育園(公立8園・民間8園)では、「待機児童解消のための定数増」「入所率125%まで可」などで対応してきた結果、ほとんどの園が定員オーバーの過密状態となっています。 
  本来、市は入所を希望する子ども全員を受け入れ、良好な保育環境を保証する責務があります。しかし、市は積極的な取り組みをしていません。

民営化の波が保育にも…

 その根本には、国が進めている「公立保育園の廃止」があります。この十数年来、保育分野のさまざまな規制緩和が行われてきましたが、国の最終目標は保育園の完全民営化です。公立保育園の運営に対する国の財源保障はことごとく削減され、昨年度策定された「新待機児童ゼロ作戦」でも、その考え方が色濃く反映されています。このような理由で、市は新たに公立保育園をつくらず、企業立の園を誘致してきました。




































認可外保育園との連携を

 現在、市は王子台4丁目に企業立の保育園を誘致し、来春オープンに向けて準備を進めています。しかし、これでもまだ足りません。
 6月議会で私は、「認可外保育園との連携による待機児童の解消策」を提案しました。市内の認可外保育園のうち3園は県の厳しい指導監査をクリアし、保育環境も整っています。しかし、認可保育園と比べて割高な保育料がネックとなり、定員割れの状況にあります。県内では船橋市や市原市など、認可外の保育料を月額2、3万円助成する自治体が増えています。
 そこで、佐倉市でも待機児童となっている場合に一定の助成をし、認可外保育園への入園を促すよう求めました。しかし市は、「引き続き検討する」と、問題を先送りしました。

大切なのは財政より子ども

 今春設置された「佐倉市立保育園の在り方検討会」では、保育園民営化が検討課題となっています。今後、市の責務である保育が、民間に丸投げされるような展開にならないよう、注視しなければなりません。

 これからも、子どもや保護者の立場に立って発言していきます。保育で悩んでいる方、困っている方、ぜひご意見をお寄せください。



6月市議会報告

くるくる変わる要介護認定基準

市議 五十嵐ともみ

市議 五十嵐ともみ

  介護保険制度はそれまで家族が担ってきた介護を社会全体で支えていくために、10年前、創設されました。スタートした時から「走りながら考える」として3年ごとに見直されてきましたが、そのたびに介護費用を抑制する仕組みが盛り込まれています。今年4月から始まった新認定基準も「抑制ありき」との批判の中で強行されたのですが…。




新要介護認定のシステム

 欠陥だらけの新基準

 介護保険のサービスは7段階の要介護度判定によって内容や量が決まります。そのため申請者の判定は図のように行われています。4月からの新基準で一次判定の調査項目数が82から74に減らされて、認定の正確さに影響が出ています。また、内容にも数々の変更がありました。「麻痺の有無」は、着替えなどの日常生活に支障があるかどうかで判断されていましたが、新基準では肩まで上がれば「ない」に、座っていられるかどうかも今までは10分間が基準でしたが、1分間に短縮されてしまいました。これに対して「介護度を低くして、介護費用を抑えようとしている」との批判が相次いだため、更新の場合、希望者は従来の判定を選択できるという経過措置がとられています。佐倉市では、更新者の9割以上が経過措置の適用を受けました。ただ、新規の場合には新基準が適用され不公平感は否めません。

 









































 ひどい! 国の見直し

  批判が多い中、国は新認定の見直しの検討会で、影響調査の結果を協議しました。ところが、7月の検討会では、国はサービスを受けられない人や要介護度が軽い人の割合が増えたことを認め、43もの調査項目の変更を決定したのです。例えば、座っていられる時間を1分に短縮したかと思うと、また10分に戻すなど、国の対応は二転三転しています。このような対応は、利用者や介護する家族をはじめとする介護現場に混乱を引き起こし、介護保険への不信感は募るばかりです。またもや10月からの予定で新新認定基準が始まり、現場の混乱に拍車がかかるのは、目に見えています。

 介護の形も様変わり

 一方、独居高齢者の増加、老老介護、認知症の人を認知症の人が介護する認認介護、夫や息子による男性介護者の増加など家族介護の形も様変わりしています。佐倉市での昨年度の虐待状況は、25件中18件が、男性からの虐待によるものでした。

 介護している家族からは、「自分が病気になった時に誰が助けてくれるのか」といった悲痛な声が上がっています。制度改定のたびに、ますます家族への負担が重くなる状況は、「介護の社会化」に逆行するものです。新認定基準の影響をしっかり調査・検証するよう市に求め、家族介護の負担を軽くする施策を提言していきたいと思います。



6月市議会報告

志津霊園問題は今…   また繰り返されるのか?

市議 伊藤とし子市議 伊藤とし子

 1988年、佐倉市は勝田台へ抜ける道路建設予定地にかかる本昌寺墓地を移転させるため、寺や関係者に15億3200万円を一括して「渡し切り」しました。しかし、工事が始まる前に使途不明金が発覚し、志津霊園問題に発展しました。
 それから22年が経過。市は事件の大きな原因となった「渡し切り」を、また繰り返そうとしています。


本昌寺との最終合意に向けての問題点

 03年に渡貫前市長が道路建設のために本昌寺と締結した「基本合意書」をもとに、蕨市長は今年1月、「最終合意書に向けての骨子」を取り交わしました。しかし、多くの問題があります。
@墓石の移転補償費はその年の算定基準で積算されるため、現在、3300万円かけて再度調査しています。問題解決が長引くほど、費用は増えていきます。
A「最終合意書」は今年11月締結予定。来年2月には墓地代替地造成工事着工となり、工事期間は3年で、工事費用は7億3千万円です。
  問題は、この金額は前市長が決定したもので、またもや 本昌寺に「渡し切り」されます。しかも民間工事より高い公共工事基準で見積もられています。市は支出を最小限に抑えるため、工事を行う寺に対し、工事費の見積もりを開示するよう求めるべきです。
B墓地移転に反対の永代使用権者との交渉は市と寺が相互協 力で行うとされています。しかし、全員の同意を得るにはいまだ困難な状況です。代替地造成費、移転補償費を支払ったあげく、道路開通が再びできない可能性もあります。
































 道路開通には、本昌寺とは別に、他の4か寺の持っている土地を買う必要があり、その見積もりが1億8千万円、120m区間の道路工事費用が1億5千万円。さらに前述の墓地代替地造成費が7億3千万円、移転補償費5億8千万円などを合わせると、総額約17億円も新たにかかります。
 これまで市は、損害回復のために志津霊園対策室を設け、裁判を行い、人件費も含め33億円もの税金を投入してきました。しかし、真相解明にはほど遠く、損害回復も果たされていません。
 蕨市長は土地収用も念頭に入れ、寺に対し、毅然とした態度を取ると言いながらも、「道路開通ありき」で交渉を進めています。これでは前市長の協調路線と何ら変わりがありません。しかも交渉事ということで、議会にすら詳細を明らかにしてきませんでした。市民への説明責任も果たされず、不信感は増すばかりです。市はすべての情報を公開すべきです。

 新たに動き出した志津霊園問題、皆さんはどのようにお考えでしょうか。




農薬を使わない公共施設の管理を

市議 伊藤とし子

今年10月から「化学物質過敏症」が正式な病名として登録されます。化学物質過敏症患者は現在百万人以上もいると言われており、家で寝たきり、仕事を辞めざるを得ない、ウツ状態になっているなどの話を聞きます。原因の一つである農薬殺虫剤について学校・保育園、コミセン、草笛の丘など公共施設での過去6年間の使用状況について調べ、問題点を議会で質問しました。

まだまだ使われている
公共施設での農薬殺虫剤

 継続して「農薬散布と被害」について質問してきた結果、市役所内の樹木への農薬使用量はゼロになりました。しかし、街路樹・公園などではいまだに農薬が撒かれているところもあり、公共施設では毎年当たり前のように定期散布をしています。草笛の丘ではバラの栽培面積が広がり、種類も多くなるに従って農薬使用量が増えています。石畳には除草剤まで散布されていました。子どもたちが大勢訪れる施設なので、大変心配です。
 乳幼児や妊婦への影響は特に深刻で、学校、保育園、幼稚園などでは早急に使用をやめるべきです。
















佐倉市でも一歩前進

 殺虫剤などに頼らず施設を管理する「総合防除」という方法があります。
 ネズミやゴキブリの発生場所を調査して、粘着シートを使ったり穴をふさぐことで、補殺や侵入防止ができます。この方法を取り入れて効果をあげているのが、岐阜市です。衛生管理が最重要の市立病院でも、現在、殺虫剤を使わずに管理しています。
 6月議会で私は、佐倉市でも「総合防除」を取り入れてほしいと質問をしました。市からは「担当課を決め、基本指針とマニュアル作りに向け、先進市の事例を研究する」と答えがありました。一歩前進ですが、早急に実現してほしいものです。



行ってきました  足立区の有機農業公園

足立区の有機農業公園

毛虫のつきやすい桜の木まで無農薬管理

 5月23日、さくら・市民ネットワークでは、足立区立都市農業公園の見学バスツアーを企画し、26人が参加。
 この公園は、区が有機農業研究会に管理を委託し、区民と一緒に農薬を使わず野菜を作っています。案内役の指導員、林重孝さんは佐倉市坂戸在住で(市民ネットワーク通信82号で紹介)、有機農業分野で農林水産大臣賞を受賞された第一人者です。この公園では、畑、水田はもとよりブドウ、梅などの果樹、驚いたことに多数の桜の木も無農薬で管理されています。「なまじ少量の農薬を撒いて自然のバランスを崩すより、自然界の法則に従うのがいちばん! 公園作りは土づくり。土が健康なら余計な化学物質は要りません」と林さん。
 佐倉市でも「西部自然公園」にこの手法を取り入れてほしいと思いました。




八ッ場ダム裁判 12月の勝訴判決をめざして

 2004年11月、1都5県の住民が一斉に提訴した八ッ場ダム住民訴訟は5年目に入りました。千葉地裁では6月23日の第20回裁判をもって結審し、判決は今年12月22日に出されます。

 この間、私たち原告側は治水・利水面での不要論、ダム予定地の岩盤の脆さ、貯水池周辺の地すべり問題、吾妻渓谷の環境破壊や760億円にも及ぶ県負担など、あらゆる争点について自ら立証してきました。これに対する被告千葉県は、ダムに参画する理由も十分に主張せず、法廷での議論を避け続けてきました。
     ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 
 各地裁の一審は最終段階を迎え、5月11日の東京、6月26日の前橋、6月30日の水戸において「不当判決」が次々と出され、住民側の全面敗訴となっています。東京地裁の判決文は特にひどく、行政の裁量を手放しで認めています。水戸、前橋でも、東京判決に酷似した判決内容で、八ッ場ダムを是が非でも推進する国交省の言い分を、そのまま認めています。これでは三権分立の目的が全く果たされていません。
     ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 
 ところが、先の都議選では政局が一変。近づく総選挙では政権交代が確実視されています。野党各党は八ッ場ダム中止を掲げているので、千葉での判決の前に八ッ場ダムが中止となる可能性が高くなっています。
 私たちは引き続き裁判での勝訴をめざし、全力で取り組んでいきます。    

(市議 入江あき子)




こんなふうに使っています
議員報酬

議員報酬
市政務調査費

  県議会の所属委員会
大野ひろみ・・・・・   健康福祉常任委員会/議会史編さん委員会
   
  市議会の担当
入江あき子・・・・・   議会改革特別委員会/経済環境常任委員会/議会報編集委員会/
住居表示審議会/印旛衛生施設管理組合議会
五十嵐ともみ・・・・・  会派代表/総務常任委員会/民生委員推薦会
伊藤とし子・・・・・   議会運営委員会/建設常任委員会/都市計画審議会


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