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2020年2月定例会 意見書

「日米地位協定」の見直し・改定を求める意見書

 日米地位協定が締結されて60年が経過した。沖縄では、地位協定が許容する範囲内でしか住民の人権が認められていない状況が、今も続いている。
 1972年の沖縄返還後の米軍関係者による事件・事故は6,000件を超えるが、容疑者の身柄の引き渡しさえ、米軍の「好意的配慮」が必要とされる。民家の上空では、オスプレイなど米軍機の耐えがたい爆音が昼夜問わずまき散らされ、住民が生活や健康への重大な支障を訴えているにもかかわらず、「米軍の運用には我が国の主権が及ばない。国内法は適用されない」として、政府は根本的解決を図ろうとはしない。
 また、近年、米軍基地を起因とする水源汚染が深刻になっているが、自治体が立ち入って調査することもできず、米軍には原状回復義務が免除されていることから、汚染は隠蔽・放置され、不安と負担が周辺住民と自治体に押しつけられている。
 全国知事会では、平成30年、「日米地位協定の抜本的な見直し」を日米両政府に提言した。当時の翁長沖縄県知事の「基地問題は一都道府県の問題ではない」との訴えを受け、全国知事会議において全会一致で初めて採択されたものである。
 沖縄県の調査によると、米軍基地のあるヨーロッパ各国では、米軍機の事故などがきっかけとなり、米軍にも国内法を適用して自国の主権を確立し、米軍の活動をコントロールしていることが判明している。韓国においても、長期にわたる交渉を重ね、韓国側の権利の拡大が続いている。また、フィリピン政府が「地位協定破棄」を米国に通達したのも記憶に新しい。
 以上のことから、本議会は、国民の生命と財産を守るため、政府に対し日米地位協定を抜本的に見直すよう、強く要望するものである。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 令和2年3月24日
 佐倉市議会
 内閣総理大臣
 外務大臣     宛


長崎県「石木ダム」建設強行の見直しを求める意見書

 長崎県と佐世保市の共同事業として同県川棚町に計画している「石木ダム」は国が事業認可してから45年となる。同ダム建設により立ち退きを求められている全13世帯の住民が一貫して反対を主張する中、昨年11月に福岡高裁で「事業認定取り消し訴訟」が棄却され、現在原告は最高裁に上告中である。しかし、長崎県は2020年度当初予算案に、基礎掘削工事費ほか8億円の着工費用を計上したところである。当該住民の抗議の座り込みも800日を超え、事態は緊迫度を増している。
 「石木ダム」建設の目的は、「佐世保市の水の確保=利水」と「川棚川の洪水の防止=治水」の2点であるとされる。
 しかし、利水に関しては、今後も水需要が右肩上がりとする佐世保市水道局の予測に反して、1999年度をピークとした一日最大給水量はその後大幅に減少している。予測と実態が大きく乖離していることは、実績を見れば明らかであり、賛同者120名を超える「ダム検証のあり方を問う科学者の会」が「あまりにも現実とかけ離れており、科学的根拠が欠如している」と、2月4日、予測のやり直しを求める意見書を佐世保市に提出した。
 また治水に関しても、近年頻発する100年に一度という豪雨には、石木ダムは川棚川の全流域面積のわずか8.8%にしか対応できないとされ、治水能力は極めて乏しい。さらに同ダムは、ゲートの無い自然調節式のダムで、放流量を人為的に調節する機能がなく、想定外の洪水には対応できない。ダムが洪水を防ぐという考え方からの脱却が必要である。
 利水、治水両面において建設の必要性が根拠薄弱であるにもかかわらず、半世紀近くに及ぶ住民の反対を無視して建設に着工することは、1972年に長崎県知事、建設予定地3部落の総代との間で取り交わされた、あくまでも地元の「書面による同意」を受けて「着工」という「覚書」に違反するものでもある。
 国、長崎県においては、佐世保市とも協議しつつ現今の利水、治水状況を冷静に判断し、貴重な自然を破壊し、流域住民に心理的かつ経済的負担を過剰に課する「石木ダム」建設計画の抜本的見直しと、社会的及び環境的状況が根本的に異なる時代に決定された「事業認可」の取り消しを強く求めるものである。
 
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。  
 令和2年3月24日
 佐倉市議会 
 内閣総理大臣
 国土交通大臣   宛   
 長崎県知事


政府の全国一斉休校要請に対し、自治体教育委員会の判断を最優先するとともに、迅速な支援を実施することを求める意見書

 国内で初めての新型コロナウイルスの感染が確認されてから1カ月半が経過した。感染が各地に拡大する中、2月27日安倍晋三首相は、3月2日から全国すべての小・中学校、高校などについて、春休みまで臨時休校とするよう要請する方針を明らかにした。
 全国の小・中学校、高校、特別支援学校に通う子どもたちは約1,300万人いる。唐突な首相の一斉休校要請に対し、各自治体には対応策を調整準備する時間はほとんどなく、子どもたち、学校関係者、保護者の間に大きな不安と混乱を巻き起こしている。
2月29日、安倍首相はこの問題について初めて記者会見を開いたが、臨時休校については、なぜ一律の対応が必要なのか、感染防止にどれだけの効果が期待できるのかなど、具体的な説明はなかった。
 感染症対策としては、平成24年に制定された「新型インフルエンザ等対策措置法」が既にあるが、政府がこの法律に基づいて迅速に動いた経緯はなく、常に場当たり的対応に終始していると批判されてもやむを得ない現状である。
 そこで、以下の項目を早急に実施することを政府に強く求める。

1 休校については各自治体の教育委員会の判断を最優先し、政府として介入しないこと。
2 保護者が仕事を休めない家庭の子どもたちが安心して過ごせるよう、教職員の配置や給食の提供など、財政支援も含め、政府として可能な限りの支援を行うこと。
3 休校措置によって仕事に影響が出た結果、経済的損失を被った家庭には十分な「休業補償」を実施すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 令和2年3月24日
 佐倉市議会
 内閣総理大臣
 文部科学大臣
 厚生労働大臣   宛
 衆議院議長
 参議院議長


国民の命と暮らしを守るために国民健康保険制度の改善を求める意見書

 国民健康保険財政が都道府県へ移管されてから2年が経過した。初年度の2018年度は、厚生労働省も国庫補助の増額と一般会計繰入継続も含め、保険料(税)の抑制を進めたため、保険料率を据え置く自治体が多数であった。
しかし2019年度骨太方針では、6年以内の赤字解消として、「法定外繰入等の解消に向けた実効的・具体的な手段が盛り込まれた計画の策定を求めるとともに、保険者努力支援制度における加減算双方向でのインセンティブ措置を導入し、法定外繰入等の早期解消を促す」と明記された。国庫補助の増額がない状態で、「法定外繰入」すなわち一般会計からの繰り入れ解消が先行した場合、国保料(税)の大幅引き上げにつながりかねない。
 昨年、全国知事会は「2020年度の公費の在り方について」として、保険者努力支援制度においては「マイナス評価指標の導入」、「決算補填等目的の法定外一般会計繰入の解消等」については多くの懸念があることから、2020年度以降、都道府県との協議に臨むことを厚労省に要請している。
 そもそも、厚労省も国保の都道府県単位化に当たっては、加入者の所得が低い国保がほかの医療保険より保険料率が高く、負担が限界になっていることは「市町村国保の構造的問題」であると認識していたはずである。無保険になったり、保険証を取り上げられるなど、生活の困窮で医療機関の受診が遅れたために死亡した事例が、2018年度、全国で77名に達している。(全日本民医連「2018年経済的事由による手遅れ死亡事例調査」2019年3月6日発表)
 現在の国の方針は、財政面からの「制度の持続可能性」のみ優先し、「国民生活の持続可能性」という視点が抜け落ちていると言わざるを得ない。
 そこで、国民皆保険制度と国民の命を守る立場から、以下、国保の改善を強く求める。



1 全国知事会が求めている「1兆円規模」の国庫補助、定率補助の増加を実現し、他の医療保険と比較して所得に対する保険料率が高く、国民生活を圧迫する国保料(税)の抑制、引き下げを目指すこと。
2 保険者努力支援制度においては、「マイナス評価指標の導入」、「決算補填等目的の一般会計繰入の解消等」を抜本的に見直すこと。
 
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 令和2年3月24日
 佐倉市議会
 内閣総理大臣
 厚生労働大臣
 衆議院議長    宛
 参議院議長

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