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理解と合意なき汚染水海洋放出設備工事の中止を求める意見書

昨年4月13日、政府は「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」とする福島県漁業協同組合連合会との文書約束をほごにして、汚染水海洋放出の方針を決定した。1年が経過し、原子力規制委員会は5月18日の会合で、処理水の海洋放出は問題なしと結論づけ、パブリックコメントにかけたあと、計画を認可する予定である。

しかし、トリチウムや炭素14など64核種を含む汚染水を、告示濃度限度以下に海水で薄めて海に放出しても総量は変わらず、今後30年以上も福島の海に大量の放射性核種が流され、海の汚染を拡大することになる。放射性核種は海流に乗って銚子沖に到達し、千葉県も含む広い範囲での海産物への風評被害が懸念される。千葉県漁業協同組合連合会は、令和2年5月13日、「トリチウムを含んだ処理水を海洋放出することになれば、風評被害の再燃は確実であり、絶対に受け入れることはできない」という趣旨の「処理水の海洋放出を行わないよう国への働きかけを求める要請書」を県に提出した。

河北新報社が本年3月に行った「トリチウムを含む処理水」についての世論調査では、「十分な風評被害対策が示されるまで放出しない」が45.4%で最多であり、続いて「タンクを増設して保管を続ける」が27.9%となり、7割以上の人が、汚染水海洋放出に反対もしくは懐疑的であることを示した。

以上のことから、以下の項目を強く要望する。 

  1. 海洋放出設備工事の本格着工について、「関係者の理解なしにいかなる処分も行わない」とする政府の福島県漁連等との文書約束を守り、理解と合意のない汚染水海洋放出設備工事の本格着工は中止すること。
  2. 汚染水対策について、地下水の止水、トリチウム分離技術の実用化、モルタル固化保管などの検討を早急に進めるとともに、原発敷地内の広大な土捨て場予定地を利用するなど、地上保管について徹底的に検討すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和4年6月27日
佐倉市議会

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
経済産業大臣
環境大臣
復興大臣

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